アンチエイジング成分のFGF、育毛にも効果か

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2013.07.26

編集部

アンチエイジング化粧品にも利用されるFGF(細胞線維芽細胞増殖因子)が、育毛にも効果があるという研究が生物医学の専門誌「Nature Medicine」オンライン号に掲載された。

この研究は、頭部にけがをした患者の治療後に頭髪が生えてこないという症状に対処するため、毛包の生成と頭髪の再生に関わるFGF9の働きについて検討したもの。成体マウスにおいては、FGF9の分泌量が創傷後の毛包の再生力を左右することが明らかになった。 FGF9が減少した場合には、創傷誘発性毛包の成長に鈍化が見られた。反対に、FGF9が増加した場合には、新たな毛包2-3倍の増加があった。このことから、創傷後にFGF9の不足を補う治療が最も効果的であり得ることが示唆された。

FGF9に関する研究ではすでに、血管新生への関与が実証されている。これは、特にけがをした箇所などに新しく血管が造られる場合、FGF9により機能的な血管新生を促進すること、また血管の周囲の細胞の働きも増強しているらしいということが判明したもの。

FGFは真皮構成成分のコラーゲンなどを生み出す繊維芽細胞を刺激して、肌のはりやつやの回復やアンチエイジング化粧品にもさかんに利用されている。美容・化粧品に利用されているのはFGF1やFGF7などで、同じFGFでも種類が異なっている。FGFにはこのほか、1、2、4、20などさまざまな種類が確認されており、それぞれに作用・役割が異なるため、今後の研究が待たれるところだ。

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