ニュージーランドのバイオ企業Quantecがにきび治療の新成分開発

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2013.08.13

編集部

ニュージーランドのバイオテクノロジー企業のQuantecは牛乳から生理活性化乳たんぱく質の複合体を開発し、この成分がにきび治療に有効な臨床結果を示したことをこの夏、オーストラリア、クーラムで開催されたニュージーランド皮膚科学会の年次総会で発表した。

同社が開発した製剤はバイオタンパク質の天然由来の複合体(IDP®)として既に特許を取得している。今回のにきび治療への応用に関して、米国カリフォルニア州の臨床研究施設で2013年2月から42日間、臨床試験を行った。

同社の開発製剤IDP®をベースにしたクリームと米国で市販されているにきび治療用・プレミアムクリーム(レチナール配合2%サリチル酸含有)とを比較する方法で実施。両クリームの使用状況を84科目から調査したところ、にきび治療において統計的に両クリーム同等の結果を示したという。さらに、IDP®-ベースクリームは赤みや炎症の減少では52%以上の大幅な改善を示し、敏感肌の被験者で使用するための特定のテストにも合格したという。

同社創設者のロッド・クレイカム博士は 、「IDP®はバイオタンパク質の天然由来の複合体であり、皮膚の上の自然で有益なバクテリアを損傷せずに病原となる特定の細菌に対してのみ有効、且つ強力に働くというユニークな特性を持っている」と説明している。皮膚上の有益なバクテリアを残すことでIDP®は、にきびの治療と管理のための完璧なシナリオを作ることが出来るだろう。また、炎症反応を鎮めるために炎症を起こした組織や細胞に直接働きかけることができ、さらに抗菌、抗炎症、抗酸化 作用を持つとも説明している。

IDP®は栄養補助食品として既に北米でも承認されており、日本では、兼松ケミカル株式会社(東京都中央区)が同社と販売契約を結んでいる。
 

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