年をとると動物性タンパク質が必要

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2014.03.14

国際部

岩手県大迫町で20年以上にわたって行われている「大迫研究」で、高齢者ほど動物性タンパク質を取るほうがよいという結果が2月27日、「Journal of the American Geriatrics Society」オンライン版に掲載された。

大迫研究は、血圧と循環器疾患の関係を長期間にわたって研究したものであり、家庭で計測した血圧値が脳卒中の予測には優れているとした研究成果などで知られる。

今回の結果は、平均年齢67.4歳の1007人の健康な住民を対象に、食事の内容と機能低下の関係を調査した。参加者には調査開始時と7年後に食事に関するアンケートに記載してもらい、総タンパク質、動物性タンパク質、植物性タンパク質の摂取レベルで4グループに分けた。機能の測定は老研式活動能力指標(Tokyo Metropolitan Institute of
Gerontology Index of Competence; TMIG-IC)で行った。活動指標は、一人でバスや電車に乗れる、預金の出し入れができる、新聞を読むなどの生活動作が可能かどうかの質問で構成されている。

その結果、動物性タンパク質の摂取が最も多かったグループの男性は、最も少ないグループの男性に比べ、機能の低下の可能性が39%低かった。この関連は女性にはなかった。植物性タンパク質摂取量と機能低下との間に関連性は見られなかった。

高齢の男性が生活に必要な機能を長く保つためには、女性よりもっと多くの動物性タンパク質の摂取が必要なようだ。

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