2014年ビューティートレンドーユーロモニター分析

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2014.04.23

国際部

2013年の世界の美容市場成長率は5%で、2012年の6%成長率には及ばなかったとグローバル市場調査会社のユーロモニターは11日、オンライン版アナリストインサイトで分析結果を発表した。有望株の中国、ブラジル市場での成長スピードがやや低下したためと分析する一方、新興市場のラテンアメリカ、中東、アフリカ諸国では二桁成長で市場規模は拡大していると指摘する。同社が調査した“2014年ビューティトレンド・トップ5”は以下の通り。

1: マルチベネフィットの浸透
最も顕著な傾向は、マルチベネフィット(多機能効果)が一般化したこと。コスメティックのBBクリームに留まらずアンチエイジングセーラム、ネイルポリッシュ、サンプロテクションなど多くの製品分野で多機能効果が登場している。業界の垣根を越えて、ファッションではプロポーション矯正が付加したジーンズの開発や保湿効果のある下着などマルチベネフィットは浸透している。

2: “Selfie”(セルフイメージ)の重要性
個性を表現する媒体としてソーシャルメディアがメインストリームに台頭した。若い世代の利用者は最新のネイルポリッシュやネイルアートでお洒落をアピールした写真をアップロードしたりする。年齢を問わず顔写真をアップするにはパーフェクト・スキンが重要な要素として急浮上した2013年は、スキントーンの新製品の数々がプレステージ、マステージブランドから市場投入された。今後はより一層、パーフェクトスキンの追求が続く。

3: ラグジュアリーなホームエステ
サロンの品質を家庭でも味わえるという選択肢が美容業界で広がっている。スキンケア市場でフェイシャルマスクの2013年の年間売上高は前年比8%増加した。特にアジア市場が潤っており、アンチエイジングトリートメント効果を強化したマスクやアイマスクなどの種類も増加した。ファイスマッサージのデバイス開発も加速しており、先行するアジア市場の動向がアメリカ市場へ波及すると見られる。

4: ハイファッションのさらなる進出
世界のハイエンドファッション・デザイナーの美容業界への進出と進化が著しい。エステーローダからトリーバーチ、マイケルコースはカラーコスメとフレグランス製品の販売を開始した。マークジェイコブス、トムフォードはカラーコスメから男性スキンケア市場へ参入。老舗ブランドのYSL、ディオール、シャネルは次世代スキンケア開発への投資を加速している。

5: 新たなラグジュアリーの追求
新製品を開発して販売することから、さらに進化したサービスを消費者に提供する傾向が現れた。例えば、ロンドンのコベントガーデンに進出したシャネルは新製品のラインアップを強化して消費者が自由に試供出来る戦略をとった。さらにフォトブースを開設して利用者に試供したメイクアップでお気に入りの写真をその場で撮影できるサービスを提供。ロレアルパリはニューヨークの地下鉄の一角に自販機キオスクを初めて設置して新たな販路開拓へ乗り出した。

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