同じ食事でも、値段が高いほうが満足感も高い

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2014.05.8

国際部

同じ食事でも、高い値段が付いたものの方がより美味しく感じるという研究結果が、4月26-30日に米国サンディエゴで開催された、国際学会「Experimental Biology 2014」で発表された。

コーネル大学の応用経済・マネージメント学部のBrian Wansink教授らによるこの研究では、価格設定が客の味覚や知覚にどのように影響するかを調査した。

ニューヨーク州の高級イタリアレストランの協力で、同じ内容で、4ドルと8ドルの食べ放題ビュッフェを用意し、ビュッフェで食事をした客に、9点満点のレストラン評価アンケートに回答してもらった。その結果、4ドルビュッフェに比べ、8ドルビュッフェの客ほうが、食事を楽しんだと回答した率が高かった。また同程度の量を食べていたにもかかわらず、4ドルビュッフェの客の方が、食べ過ぎたと回答する率が高く、食べ物の種類はもう少し少なめがいいと考えていた。

味覚は価格でも操作できることを示唆したこの研究から、Wansink教授は、ダイエット以外の方法で食品と上手な付き合い方ができるという例になるだろうと示唆した。肥満が大きな社会的問題となっている米国では、食べ放題ビュッフェは食習慣に影響を与え、過食を促進し、肥満に貢献するという考え方がある。公衆衛生学の研究者らは、食べ放題の客やレストランのオーナーに特別税を課すことも提案しているという。

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