日本屈指のコラーゲン研究家、医学博士・石井光先生に聞く

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2011.03.10

編集部

プロとして正しい知識を!

現代社会は消費者の目がとても厳しくなり、良くも悪くも情報があふれている。高品質なものを求めたくても、専門的かつ正確な知識を得るのはむずかしい。今号から3回にわたり、長年コラーゲンの臨床研究を続け、話題のプラセンタについても造詣の深い、「若返り13の法則」(万葉社)の著者・医学博士 石井光先生に所見をうかがう

 

重要なのは含有量より吸収量
吸収率なら魚皮由来のコラーゲン

――今日はよろしくお願いします。まずは高品質なコラーゲンについて。

石井博士(以下・石井):重要なのは、どれだけ大量にコラーゲンを摂取しても体内で吸収されなければまったく意味がないということ。コラーゲンには大きく分けて動物由来と魚由来があります。この二種を分子量がそろった状態で比較すると、魚由来のほうが腸吸収率が7倍も高いことが分かっています。体温の高い動物は高温に強いアミノ酸を持ち、熱に強い=分解されにくい。逆に低体温の魚類は、人体に吸収されやすいコラーゲン原料になります。

――7倍はすごいですね。ではコラーゲンなら魚由来が良い?

石井:魚由来でも部位によって吸収率が異なります。魚であればウロコと皮の二種。いま市場に出回っているコラーゲン製品はほとんどがウロコ部分です。ウロコのコラーゲンを抽出する際には、塩酸を利用するため重要なタンパク質が破壊されます。これではコラーゲンを抽出しても、生理活性のない、いわゆる「死んだコラーゲン」になってしまう。一方で皮部分(魚皮)は一枚ずつ手作業ではがされ、加熱と酵素で分解します。貴重なたんぱく質が破壊されることもなくコラーゲンを抽出できるのです。魚皮から得たコラーゲンは生理活性が高く、体内での吸収率も必然的に高まります。

――ウロコか皮かを見分けるには?

石井:“フィッシュコラーゲン”とだけ記載されているものはウロコがほとんどです。魚皮の使用は、それだけ強いこだわりをもって製造している証。メーカーは“魚皮”と明記するはずです。ただ、表示していないメーカーもあるかもしれません。直接問い合わせても良いでしょう。

――魚の種類は関係しますか?

石井:白身の魚から最も高品質なコラーゲンが抽出できます。赤身の魚のほとんどは回遊魚なので、動き続ける分、体温がどうしても高くなる。白身の魚は眠るときに200mほど潜って動きません。つまり赤身よりも低体温なのです。低体温の生物ほど、人体に吸収されやすいコラーゲンを持っているので、原料としては白身魚の魚皮が最も理想的だと言えます。

――では高品質なコラーゲンのポイントとしては動物よりも魚類。魚類の中でも白身。特に魚皮部分を用いているものが良いということですね。

石井:そうですね。美容に携わる方には、ぜひ参考にして頂きたいと思います。

◆次回はいま話題のプラセンタについてうかがいます! ご期待ください。

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