朝食抜きがダイエットにいけない理由

最新商品

2014.10.20

国際部

米ミズーリ大学のサイトに10月15日、朝食を抜いたことでドーパミンレベルが下がり、これが体重増加につながるという研究結果が掲載された。研究の詳細は10月6日、「Nutrition Journal」オンライン版に掲載された。

米疾病管理予防センター(CDC)によると、食べ過ぎや体重増加につながる可能性が大きいとされる「朝食抜き」が、十代の多くの若者に見られるという。このような若者は過去30年で4倍にも増加しているという統計結果もある。栄養・運動生理学のHeather Leidy准教授は、かつては米国の成人・子どもの全員が朝食を取っていたが、ここ半世紀のうちにその割合が大きく減少しているということから、Leidy氏らは食べ物の禁断状態における脳内化学物質ドーパミン(ドパミン)の役割を理解することで、肥満の予防と治療の改善につながる可能性を探った。ドーパミンは、快感や幸福感を得たり、意欲を湧かせたりするといった機能を持つ脳内ホルモンのひとつ。多く分泌されれば、食欲が抑制されると言われ、ダイエットへの効果が期待されている。

研究では、参加者が食べたさまざまな種類の朝食が各人のドーパミンレベルにおよぼす影響を検討した。ドーパミンレベルは、ドーパミン代謝産物のホモバニリン酸(HVA)で測定した。食べることでドーパミンの放出が始まり、食事による報酬感が刺激される。報酬応答は、食物摂取を調節する手助けをする大切な要素という。

その結果、「朝食を食べた時には甘い食品に対する欲求が劇的に減少することを示した。高たんぱくの朝食では味の濃いもの、また油っぽいものへの欲求も減少させた。朝食抜きの場合は、これらの欲求は一日中高いままだった」とLeidy氏は述べている。今回の研究参加者は平均19歳の女性だったが、研究者らはこの研究結果は成人集団にも一般化できるとしている。

#

↑