ジェルボールタイプの洗剤は子どもには危険

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2014.11.13

国際部

米オハイオ州のNationwide Children’s Hospitalは11月10日、1回使い切りタイプのジェルボール型洗剤に危険性をあらためて注意喚起した。

日本では「第3の洗剤」というキャッチフレーズでも宣伝されている洗濯用ジェルボールは、米国では2010年ごろから「laundry detergent pod」として発売され、販売を伸ばしている。計量することなく1回使いきりで使用できる便利さが人気の秘密だが、子どもの誤飲が問題となっていた。

Nationwide Children’s Hospitalの研究者らは、2012-13年にかけての実態調査を実施。米国毒物管理センターでは6歳以下の子どもの誤飲関連の報告が1万7230件あった。これは、1時間に1人の子どもが誤飲を起こしているという計算になる。このうち769人が入院、1人が死亡した。

研究者の1人Marcel J. Casavant医師は「ジェルボール洗剤は小さくカラフルで、幼い子どもにはお菓子かジュースのように見えるかもしれない。こどもがジェルボールを掴んで破り、口に入れるかまたは目に入るかするまでには、ほんの数秒です」と言う。誤飲した子どもの半数(46%)は、誤飲後に嘔吐している。そのほか、咳や窒息症状、目の痛み・刺激・結膜炎、眠気や無気力などの症状が報告されている。これらの報告を受けて2013年の春ごろから、大手メーカーは箱に警告ラベルを張るといった対応をとっているが、依然として容易に開けることのでき、透明で中身が見えるパッケージで販売されている。

日本でも、ジェルボール洗剤の発売以来、3か月で24件の誤飲という大きな問題となっている。また、ブームとなっている芳香効果の高い柔軟仕上げ剤では、咳が止まらなくなったり頭痛や吐き気などの症例報告も数多くあり、こちらも問題となっている。

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