資生堂今3月期減収減益にリストラを加速

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2013.03.18

編集部

化粧品各社の2013年3月期業績は、EU経済の失速、中国の日本製品離れ、国内の個人消費の減少などに見舞われ小幅な伸びとなった。
特に、ガリバー資生堂の凋落が目立つ。軸足を向けていた中国市場の失速で業績見通しを相次いで下方修正。今期、営業減益となった。主力の鎌倉工場閉鎖や横浜研究所の閉鎖、早期退職制度などリストラを加速中。社長交代による新体制のもとで収益改善が急務。

ファンケルも無添加化粧品、健康良品、サプリメントが伸び悩み最終損益は、前期比約3億円の赤字となった。今後、化粧品各社は、中国市場の見直しと新興国の市場開拓、世代別のユーザーニーズに対応した新製品開発と訴求力の向上が一段と求められる。
資生堂は、売上高6800億円と前期並みの水準を保ったが中国市場の失速で営業減益となった。人件費を含む経営の抜本改革と次期中期経営計画に伴う海外事業の戦略が急務。
事業構成に占める男性化粧品の割合が70%を占めるマンダムは、インドシナ、東南アジアでの売り上げが堅調だったがアジア流通網の整備に伴う負担増を要因に僅かながら営業減益に。
アイビ―化粧品は愛用者を販売員に活用した訪販強化が奏功し、売上高、利益とも前期並みを確保。ロシア進出に続き東南アジアへの進出を検討しており海外展開が今後の業績のカギを握る。
美容サロン向けヘア化粧品専業のミルボンは、顧客別商品の提案営業が奏功し売上げ、利益とも前期比小幅増となった。タイの新工場が2014年中に稼働することから今後、タイ市場での営業強化が業績を左右する。

ファンケルは、直営店展開によるサプリメント、健康食品が伸びず売上げ、最終損益ともに減収減益となった。今後、アジア進出を加速するが海外事業が業績のカギとなる。百貨店の高級化粧品が強いコーセーは、中国でのECサイト販売や免税店での販売が奏功し増収増益となった。訪販のポーラと通販のオルビスの2大ブランドで事業展開するポーラ・オルビスホールディングスの2013年12月決算見通しは、ポーラエステ併設店拡大で化粧品販売が好調で増収増益となる見込み。引き続き稼ぎ頭のエステ併設店を年間30店舗ペースで出店し安定成長に乗せて行く。事業構成の68%を占めるノエビアホールディングス(HD)の2014年9月期見通しは、低価格のエイジング化粧品と体験型サロンによる高価格品の販売がともに好調で、前期の減収減益から増収増益に転じる見込み。海洋性コラーゲンを主成分とした化粧品を通販中心に展開するドクターシーラボの2013年7月期業績見通しは、通販に加えドラッグストア、百貨店向け販促が奏功し増収増益の見通し。引き続き健康食品のダイエットキャンペーンを強化して行く。スキンケア化粧品を直営店中心に販売するシーボンは、販促費、広告宣伝費が負担増となり営業利益は、前期並み。来期、フィットネスやスパ併設店舗を拡大し収益向上目指す。

図3

 

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