オメガ6脂肪酸摂取でがん細胞が増える

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2015.10.14

国際部

食品に含まれる脂肪酸の摂取と肝細胞がんの関係を調査した論文が10月7日、「Liver International」オンライン版に掲載された。

1993-8年の「Singapore Chinese Health Study(シンガポールチャイニーズ健康調査)」から、6万3257人の中国人男女のデータを対象に調査が行われた。ライフスタイル調査と疾患既往歴は対面形式のアンケート調査で収集した。

不飽和脂肪酸の一種であるオメガ6脂肪酸(リノール酸など)は、紅花油、コーン油、大豆油などの植物性油脂に多く含まれている。国際的には摂取量の基準が設けられており、食品から摂取する全カロリーの2%(4-5g)程度が適正。日本では上限を10%程度とし、1日9gを適正摂取量としている。これまでの研究でも、オメガ6脂肪酸のサプリメントが発作を引き起こした事例や、動物実験例では前立腺癌細胞の増殖を促進したことが示されている。

今回の調査では、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、オメガ3、オメガ6脂肪酸の摂取と肝細胞がんのリスクに、摂取量が増えるほどリスクが上がるという正の相関が見られた。摂取量が最も低いグループと比較して、最も高いグループでは、1.49倍のリスクが確認された。

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