小さめレギュラーサイズは肥満対策となるのか?

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2015.12.8

国際部

世界的な問題となっている「肥満」の新しい対策として、販売されている食品の大きさに規制をかけようというアイデアが12月2日、「BMJ」オンライン版に掲載された。

1993年と現在の加工食品のサイズを比較した調査によると、キドニーパイの大きさは160gから240gへ50%も大きくなりカロリーも425kcalから640kcalへと増加した。同様に食パン1切れでは11%の増加、冷凍のチキンカレー(ライス込み)では52%増加していた。年々大きくなる加工食品のサイズを小さく、可食部分を減らすことで、肥満問題の解決につなげるというこのアイデア。英国ケンブリッジ大学でBehaviour and Health Research Unitの教授を務めるTheresa Marteau氏らの提案によるものである。

サイズが大きいことは現在の、競争の激しい食品産業にとっては確立された販売手法であることから、その変更には積極的な介入が必要。具体的な介入には、食品そのもののサイズ縮小はもちろん、食品包装材の縮小、広告で使用される部分の縮小への規制など、公共政策、産業界、政治家からの支援が必要ともしている。個人の努力で食べる量が変えられないのなら、量の方を変えてしまおうという手法のようだ。

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