株式会社ナリス化粧品（大阪府大阪市）は18日、植物性の栄養分（ファイトケミカル）が豊富に含まれる黒ニンジンと白花豆に着目し、これらの植物に「巡る力（黒ニンジン）」「閉じる力（白花豆）」という新しい美容効果があることを発見したと発表した。

黒ニンジンの「巡る力」とは、肌内部の水分や栄養分を細胞内に巡らせる力、白花豆の「閉じる力」とは細胞同士の結合を強化させ、肌内部に水分や栄養分を閉じ込める力のこと。

これらの素材から抽出した成分は、新たなナリス独自成分として、近日発売予定の化粧品に初めて配合される。また、白花豆エキスは、関連の美容効果にて特許を出願している。

黒ニンジンは、アントシアニンなどの植物性ポリフェノールを豊富に含み、海外ではジュースにして古くから愛飲されているほど、美容や健康に良い食材として広く知られている。

この黒ニンジンから抽出したエキスは、表皮内に存在するアクアポリン（水の通り道）とギャップジャンクション（栄養素の通り道）を形成するコネキシンというタンパク質を増加させる働きがあることが分かったため、植物の葉脈のように、肌の隅々まで水や栄養分を巡り渡らせる効果が期待できる。

一方、白花豆は日本人に不足しがちなビタミン類や、カリウムなどのミネラル類を豊富に含んでいる。白花豆エキスは、タイトジャンクション（細胞同士の隙間を埋めるシールド）を形成するクローディンとトリセルリンというタンパク質を増加させることで、細胞同士の結合を強固にし、バリア機能を高めることがわかった。

黒ニンジンと白花豆から抽出した2種の成分を同時に配合することで、肌に水分や栄養分をしっかり閉じ込め、それらを効果的に細胞の隅々までに巡り渡らせることが可能になり、肌全体の活性化が期待できるとしている。