ビールの原料「ホップ」にダイエット効果の成分

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2016.04.25

国際部

ホップの成分に、コレステロールや血糖値を低下させ、減量効果も期待できる成分を発見したという研究結果が4月18日、アメリカのオレゴン州立大学から発表された。詳細は「Archives of Biochemistry and Biophysics」誌の「ポリフェノールと健康」と題した特別号に掲載された。

ビールの苦みや香り付けに使用されるホップに含まれるこの成分は天然フラボノイドの一種「キサントフモール」。これまでにも抗菌活性や前立腺がんへの効果などさまざまな研究がなされている、ホップに特有の成分である。

今回の研究では、高脂肪食を与えた実験用マウスを用いて、キサントフモールサプリメントの量を変えることによる効果の違いを比較した。もっとも多くキサントフモール(体重1キログラムあたり60ミリグラム)を与えたマウスでは“悪玉”コレステロール80%カットが確認された。また、インスリンレベルは42%、炎症マーカーのIL-6レベルは78%カットされた。

高脂肪食を食べ続けるラットは肥満化していくが、キサントフモールを与えたラットでは、そうでないラットに比べ体重増加が22%抑制されていた。このことから、キサントフモールは酸素消費量と代謝率を高めることが示唆された。

研究論文の筆頭著者でもあるCristobal Miranda教授は、健康上の問題に対するキサントフモールの効果を「劇的な改善があった」とし、メタボリック症候群への低コストで効果的な治療を提供できる可能性があると述べている。

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