食物繊維のイヌリン入りビスケットでグレリン応答低下

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2016.07.12

国際部

栄養価の高いスナックを食べることで、食事の質に影響が出る可能性がある。今回の試験は、オート麦フレークとマルチトール(還元麦芽糖)を用いたビスケットによるインスリンおよびグレリン応答に及ぼす影響について評価した。研究は7月6日、「Food & Function」オンライン版に掲載された。

ビスケットは走査型電子顕微鏡で多孔性、密度、テクスチャ、色、官能特性また微細構造を含む物理化学的特性を評価した。イヌリンやフラクトオリゴ糖のような可溶性食物繊維は、食品の食物繊維含有量を増加させ、食後に潜在的な利益があるものと推定されていた。11人の健康な参加者は80グラムのオーツ麦ビスケット、4%のイヌリン入り81グラムのオーツ麦ビスケット、50グラムのグルコース、50グラムのグルコースを含有する水溶液(基準食品として)のグループに分けた。食前、食後に採取した静脈血のサンプルを検討した。

その結果、オーツ麦ビスケットとイヌリン入りオーツ麦ビスケットのどちらも低GI値(グリセミック・インデックス)だった。イヌリン入りビスケットでは、食前45、60分に高いインスリン反応を、食後60、120分に高いグレリン抑制を示した。また、イヌリン入りビスケットは食感などの官能特性を変えることなく、硬度や色のバリエーションを増加、高い気孔率およびでんぷんの糊化を示した。

研究者らは、オーツ麦ビスケットはイヌリンが含有されているかどうかに関わらず低GI食品だったが、イヌリンを添加することで満腹感の調節をし、グレリン応答を低下させた。しかし、グルコースおよびインスリン応答に関する利点は見られなかったと述べている。

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