カルシウムを奪わない食物繊維・コーンファイバーの効果

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2016.08.29

国際部

水溶性コーンファイバーが閉経後女性の骨カルシウム保持に有効という研究が、「The American Journal of Clinical Nutrition」8月号に掲載されている。

肥満予防、便秘改善、デトックス効果などが期待される食物繊維だが、一方ではカルシウムをはじめとする各種ミネラル類を吸着し体外に排出してしまうことでも知られている。水溶性コーンファイバーは、カルシウムを吸着しない性質を持つため、成長期の子供や骨粗しょう症リスクの高い閉経後女性への食物繊維サプリとして注目されている。今回の研究では、水溶性コーンファイバーによる閉経後女性の骨格に対する影響を検証した。

無作為化クロスオーバー二重盲検試験デザインのこの研究は、14人の健康な閉経後女性を一日の食物繊維摂取量0g、10g、20gの3グループに分けて50日間実施された。その結果、食物繊維の量に応じて骨カルシウム保持率は増加し、一日摂取10gで4.8%、20gで7.0%だった。骨代謝バイオマーカーのN末端テロペプチドおよびオステオカルシンには、水溶性コーンファイバー摂取による変化はなかった。しかし、骨形成マーカーの骨特異的アルカリホスファターゼは、食物繊維摂取0gから20gの間で有意な増加が確認された。研究者らは、閉経後女性の骨のカルシウムバランスの改善には一日推定50mgの食物繊維が必要と結論している。

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