冷え性体質改善のための「漢方女子会」を開催

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2016.11.15

編集部

4人(デジカメ)一般社団法人 国際統合治療協会(会長・上馬場和夫氏)主催の冷え性体質改善のための「漢方女子会」が11日、東京都内で開催され、東洋医学的に体質をチェックする方法として、「四診」の基礎的知識と実践方法が紹介された。

四診とは、問診、望診、聞診、切診のことを指す専門用語で、漢方医学独自の体質判定方法。今回は、望診の一つである舌診と、切診の一つである脈診を中心に、実践を交えた勉強会となった。

舌診では、舌の本体(舌質)と舌の苔(舌苔)の状態を観察することで、五臓、陰陽、虚実、寒熱、気血津液の状態を判断することができる。講師を務めた同協会理事で鍼灸師の平井萌絵氏によると、「舌の表面は新陳代謝が速いので粘膜が薄く赤くて、血液の状態がわかりやすく、体内の状態を的確に反映している」ため、重点的に観察するという。

観察する際には、コーヒーやカレーなどの色の濃い飲食物を口にしていないか聞くことが大切。また、食事の後では舌苔が厚くなるので、舌診前にはなるべく飲食は避けることを勧めた。

舌診舌を出す時には、力を抜いて舌先を前に垂らす。この時、「最初に2~3回出してもらい、力が一番緩んだ時の状態を見るようにする。ただし、長く出しっぱなしにすると、逆に舌質の状態が変わってしまうので、5秒間程度の間に観察すると良い」(平井氏)とアドバイスした。

舌診では、舌が胖大、歯痕、苔が厚い、湿っぽい、白色だと陰証(寒がりタイプ)、舌が痩せている、裂紋がある、苔がない、乾燥している、紅色であれば陽証(熱がりタイプ)に分類される。

一方、脈診については、本来、他人の脈を診るものだが、近年は「循環器系のドクターが“セルフ脈診”を推奨している。毎日決めた時間に自分の脈を診て、不整脈がないかどうかセルフチェックしてほしい」(平井氏)といい、自分で体調管理できる手軽な方法として、より多くの人に広めていくことが検討されているという。

脈診脈の種類としては、1呼吸に5回以上打つ「数(さく)脈」、3回以下の「遅脈」、指下にすぐ触れる「浮脈」、強く深く当てた時に触れる「沈脈」、糸のように細くて柔らかい「細(さい)脈」、強い拍動の「大脈」の6種類を紹介。「一気にどの脈かを診るのは大変なので、まず数を見て、次に深さ、強さを診るといった具合に自分で診る順番を決めるとよい。脈は同じポイントで日々変化するので、日々の違いを診れるようになれればよい」(平井氏)。

これからの寒い時期には、特に高齢者には注意してもらいたいところで、不整脈があると脳梗塞などのリスクがあるというから気をつけたい。

冷え対策の漢方薬としては、冷え・のぼせ・生理痛には桂枝茯苓丸、冷え・顔色が悪い・生理不順には当帰芍薬散、冷え・肌の乾燥・生理不順には四物湯の3種類を紹介。漢方薬と併せて、ツボを押すのもよい。具体的には、足の指と指の間の付け根にある「八風(はちふう)」、足裏の真ん中のくぼみにある「涌泉(ゆうせん)」に、つまようじ15本を束ねたものをドライヤーで温めつつ刺激する方法がある。

参考リンク
一般社団法人 国際統合治療協会

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