腰痛にヨガは効果なし

最新商品

2017.01.16

国際部

慢性の腰痛にヨガの効果はほとんどないという研究結果が1月12日、Cochrane Libraryサイトの「Cochrane Database of Systematic Reviews」に掲載された。原因がはっきりしないまま3カ月以上続く腰痛は「慢性腰痛」と呼ばれている。ヨガは、慢性腰痛の緩和のために良いとされ、腰痛治療のために勧められることもある。

今回の研究は、ヨガとほかの治療法を比較した臨床試験12件(参加者総数1080人)を対象にとした。試験実施国はアメリカ7件、インド3件、英国2件だった。すべての試験で、背中・腰部関連機能と痛みの変化を測定していた。生活の質(QOL)やうつ病についてはほとんど報告されていなかった。副作用(有害事象)が報告されていたのは半数の試験のみだった。7件の試験でヨガと運動なしが比較されていた。「運動なし」には、一切治療しないもの、のちにヨガ治療を行ったもの、教育のみ(冊子や講義など)が含まれた。3件はヨガと背中・腰部のエクササイズを比較した。2件ではヨガ、運動なし、背中・腰部エクササイズの3つを比較していた。

運動なしの人と比較して、ヨガを実践した人では3カ月後に機能の改善らしきものが認められた。6カ月後では中程度の証拠があり、12カ月後では若干の改善が見られたようであった。ヨガによる腰痛の痛み緩和は、3、6、12カ月時点でそれぞれ非常に低いまたは中程度の証拠があったが、その効果は臨床的に認められるものではなかった。

#

↑