フラーレンにより肌の保湿力アップ セラミド増加のメカニズム確認

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2017.08.18

編集部

フラーレン化粧品原料を販売するビタミンC60バイオリサーチ株式会社(東京都中央区)は、東京工科大学応用生物学部 前田憲寿教授との共同研究にて、フラーレンが肌の保湿に重要となるセラミドを増加させるメカニズムを確認した。

この結果は、7月29日-30日にグランフロント大阪で開催された第35回日本美容皮膚科学会総会・学術大会にて発表された。

フラーレンはこれまで、シミ・シワ・タルミ等に対する様々な効果が確認されており、トータルアンチエイジングの化粧品原料として多くの化粧品に配合されるようになっている。また、肌の保湿に必要となるセラミドを増加させることも確認されている。

このほど、肌の保湿に対するフラーレンの効果を更に探求すべく、フラーレンがセラミドを増加させるメカニズムについて確認した。

セラミドは、肌の3大保湿因子の1つで、脂肪酸などから構成されている。この脂肪酸には大きく分けて長鎖脂肪酸とそれ以下の脂肪酸があり、健常なバリア機能を持つ肌では長鎖脂肪酸型セラミドが多いことが知られている。

【研究結果】

■フラーレンによりセラミドの合成因子の量が増加

三次元培養表皮モデルを使用し、フラーレンの添加の有無による、セラミド合成の鍵となる酵素(SPTLC2;セリンパルパルミトイルトランスフェラーゼ2)の合成因子(mRNA)の発現量への影響を測定した。その結果、フラーレン添加によりSPTLC2の合成因子発現量が増加する傾向が認められた。

■フラーレンにより長鎖脂肪酸を持つセラミドの合成因子の量が増加

さらに三次元培養皮膚モデルを使用して、フラーレンの添加の有無による、長鎖脂肪酸型セラミドの合成に必要となる酵素「セラミドシンターゼ2」の合成因子(mRNA)の発現量への影響を測定した。

その結果、フラーレン添加によりセラミドシンターゼ2の合成因子の発現量が増加する傾向が認められた。

これらの結果から、フラーレンは、セラミド及び特に重要な長鎖脂肪酸型セラミドの合成に必要となる因子の量を増やすことにより、セラミドを増やし肌の保湿を実現することがわかった。

フラーレンは優れた抗酸化力により、シミ・シワ・タルミに加え保湿にも効果を発揮するトータルアンチエイジング化粧品原料として、今後益々の広がりが期待される。

参考リンク
ビタミンC60バイオリサーチ株式会社

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