黒人やアジア系女性で化粧品関連化学物質のリスク大

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2017.08.22

国際部

有色人種の女性は白人女性と比べ、体内の美容関連化学物質蓄積量が多いという研究成果が8月16日、米国ジョージ・ワシントン大学からプレスリリースされた。研究の詳細は昨年「American Journal of Obstetrics and Gynecology」オンラインに掲載された。

この原因として、欧米の美容基準を満たすために黒人、ラテン系、アジア系アメリカ人女性がより多くの美容関連製品を用いることがあげられている。例えば、有色人種の女性は、皮膚ステロイドや有毒な金属水銀などの隠れた成分を含んでいることが多い皮膚美白クリームのような製品を購入する傾向にある。また、黒人女性は、「悪い髪」を持つことに対する不安を抱くことが知られており、髪を整えるのに白人女性の2倍の社会的圧力がかかることがある。ストレートナーやリラクサーのようなヘア製品は、性ホルモンのエストロゲンを含んでいる可能性が高く、女性の生殖機能への影響が懸念されている。

毒性の高い化学物質への曝露はわずかな量でも健康上の問題を引き起こす。美容およびパーソナル製品は特に、内分泌、生殖または発育に影響する毒性を持つ複数の隠れた化学物質が含まれていることが示唆されている。特にそのような製品のマーケティングターゲットであり、ヘビーユーザーである18~34歳の女性は、妊娠出産にあたる年齢でもある。論文著者らは特に妊娠出産を望む女性への相談窓口を作るべきとしている。また、医療従事者は特に有色人種の女性を化粧品などに含まれる有害化学物質から保護する政策を考えることもできるとしている。

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