男性ホルモンの少ない女性に尿失禁リスク

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2017.09.4

国際部

男性ホルモンの一種であるテストステロンが少ない女性で尿失禁が多いという調査結果が8月25日、「Journal of Urology」オンラインに掲載された。

テストステロンの投与により、尿道を支える筋肉である肛門挙筋肥大を促し、腹圧性尿失禁が改善されることはマウスなどの動物モデルで確認されている。今回の調査では、女性を対象に、血清総テストステロン値と自己報告での尿失禁の関連の検証を試みた。

対象となったのは、「血清総テストステロン値測定と尿失禁の質問票」に回答した2012年米国健康栄養調査に参加の成人女性2321人。重み付け多変量ロジスティック回帰モデルを使用して、年齢、体格指数(BMI)、糖尿病、人種、出産回数、閉経の有無、静脈穿刺期間で調整後、尿失禁と血清総テストステロン値の関連を検証した。

尿道を閉じる筋肉の衰えなどで起こる腹圧性尿失禁は37.5%、膀胱の過剰な収縮で起こる切迫性尿失禁は29.8%、腹圧性と切迫性の混合性尿失禁は16.4%の女性で見られた。血清総テストステロン値の最低四分位群の対象者は、腹圧性および混合性尿失禁を訴える確率が高かった。血清総テストステロン値と切迫性尿失禁に関連はなかった。

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