矢野経済、昨年に続き2013年も中国化粧品市場は「高成長」

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2013.06.26

編集部

矢野経済研究所は6月26日、2012年の中国化粧品市場規模は前年比9.6%増の1,230億元(ブランドメーカー出荷金額ベース)であったと発表した。2013年度も前年比9.5%増の1,347億元になると予測しており、10%弱の成長が続く見込みだ。

中国化粧品市場は、経済成長による中間所得層の拡大や女性の美容意識の高まりにより、2008年以降、年10%程度の伸び率で急拡大している。今後も80后世代(1980年代生まれの世代)の購買力向上や、内陸部の地方都市における著しい経済成長などで市場は10%弱の成長を続ける見通し。

同研究所は今年度の中国市場の注目ポイントとして以下の4点を挙げている。

▽商品面では、消費者ニーズの多様化によるセグメント細分化が進む。美白、アンチエイジングなど化粧品機能の細分化、フェイスパックなどの新たな美容アイテム展開、内外美容(サプリメント等の摂取により体の内側からも美しくなろうとする手法)などの新しいコンセプトの定着化、男性用化粧品市場の形成などが進展する。
▽価格面では、ミドルクラス・マスクラス(中心価格帯が200元未満)の化粧品ブランド市場の拡大を見込む。この化粧品のターゲットとなるのは、世代としては1980 年代生まれの「80 后世代」、地域としては内陸部に住む消費者である。
▽ターゲット面では、新しい購買層として、就職する年となった「90后世代(1900年代生まれの世代)」の登場に注目。
▽流通面では、立地の制約を受けない通販(インターネット通販)ルート、中国3級、4級都市に存在する化粧品専門店ルートが成長著しい。
▽広告宣伝・販促面では、中国人は日本人より口コミを重視することから、SNS活用を主としたインターネット・マーケティングの拡大が急務。

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