資生堂、2017年度通期業績を上方修正

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2017.11.1

編集部

株式会社資生堂(東京都中央区)は1日、2017年12月期通期の売上高を前回予想の9650億円から9853億円に上方修正したと発表した。好調な事業業績を反映し、売上高、営業利益ともに、前回予想を上回り、過去最高となる見込みだ。

営業利益も前回予想の560億円から650億円へと上方修正。ただし、当期純利益については同325億円から100億円へ下方修正した。

当期純利益を下方修正したのは、Zotos International Inc.(ゾートス社)の株式および同社事業に関連する資産売却益を特別利益として360億円計上する見込みであること、およびBare Escentuals, Inc.(ベアエッセンシャル社)にかかわるのれん等の無形固定資産などの減損損失を特別損失として655億円計上する見込みであることを理由に挙げた。

ベアエッセンシャル社の主力ブランドである『ベアミネラル』は、現在、拡大を続けるナチュラル化粧品市場に対応可能な唯一のブランドで、500億円という大きな規模のメーキャップブランドであり、広い顧客基盤を持つ。このブランド価値をベースに生活者の意識と時流の変化を捉えながら、新たな取り組みを実行することで、再び成長を実現できる可能性のあるブランドだと判断した。

そこで具体的には、北米や欧州におけるナチュラルブランドとしての高い価値を活かし、今後、商品のイノベーションを加速するとともに、ミレニアル世代やジェネレーションZを踏まえたデジタルマーケティングへの投資を拡大し、積極的な展開を行っていく。一方、同時に、収益性が低い北米の直営店を100店規模で閉鎖し、固定費の削減を柱とする、もう一段踏み込んだ構造改革も実施する。

これらのマーケティング改革と構造改革の内容及びその内容を反映した達成可能な収益計画について、取締役会で慎重に議論。その結果、当該計画に加え、減損テストにより、計上することになった特別損失について、取締役会で承認したとしている。

参考リンク
株式会社資生堂

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