予防医療アプリ開発のDentaLight、1.6億円の資金調達を実施

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2018.02.6

編集部

歯科医院向け予約・CRM『ジニー』およびセルフケアアプリ『myDental』の企画・開発を行う株式会社DentaLight(福岡県福岡市)は、このほど複数の個人投資家を引受先として、総額約1.6億円の第三者割当増資を実施した。

引受先は、500 Startups Japan、ドーガン・ベータ、F Ventures、BEENEXT、および、千葉功太郎氏、元ケアネット共同創業者・秦充洋氏、グロービス経営大学院経営研究科教授・山口英彦氏ら。

代表の藤久保氏は、歯科コンサル業を通して直面した課題を解決するために、2016年より歯科医院向けCRMシステム『ジニー』及びセルフケア・診察券アプリ『myDental』の開発を進めてきた。

今回調達した資金は、『ジニー』『myDental』の開発・普及強化、および採用活動に充てる予定だ。

『ジニー』は、予約管理業務を通して患者への適切な連絡のタイミングを測り、SMSやeメールなど手軽な手法で、予約の事前お知らせや定期検診の案内が可能。自動でタイミングを計り、手軽に患者へのフォローを行えるようにすることで、診療のキャンセルを削減し、多くの歯科疾患者が治療を完了させることと、治療完了後の定期的なメンテナンス来院を習慣づけさせるための機能づけに重点を置いている。

実際に、β版導入医院では、既存患者のみで平均1.2倍の来院者の増加を実現している。

『myDental』は、スマホ上で診察券の役割を果たし、予約状況が『ジニー』と連動することで、予約変更やヒューマンエラーなどによる医院の予約表と診察券の内容がズレる問題を解消。複数医院や家族分(複数枚)の診察券をまとめて管理でき、予約履歴の把握が可能。

また、『ジニー』からの連絡も可能で、今後は、気軽に負担なく、医院と患者がコミュニケーションできるアプリとして開発を進めていく。

厚生労働省の医療施設調査によると、全国の歯科診療所数は2016年時点で約6万9000軒。これは全国にあるコンビニの店舗数(2017年12月現在で約5万5000店舗)よりも多く、最も身近な医療施設でもある。人口が減少していく中で増加傾向にあり、その役割は治療から予防へと拡大を見せるとともに、競争も激化している。

歯科医院側の業務においては、予防への対応には患者管理業務が鍵になる。現在も約8割の歯科医院で患者情報が紙で管理されており、ITによる効率化の潜在ニーズは大きいことが見込まれている。

株式会社DentaLightは2013年10月創業。2014年グロービス経営大学院のビジネスプランコンテスト「第2回 GLOBIS Venture Challenge (GVC)」で優秀賞を獲得。これまでにTECH LAB PAAK 第8期生や、2017年8月 500 KOBE ACCELERATOR の参加チームに採択された。

参考リンク
株式会社DentaLight

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