歯がしみる原因は虫歯でなく磨き方にあった

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2018.03.16

国際部

練り歯磨きだけでは歯の侵食や過敏症は防げないという研究成果が3月14日、ブラジルのサンパウロ・リサーチ・ファンデーション(Fundação de Amparo à Pesquisa do Estado de São Paulo:FAPESP)からプレスリリースされた。研究の詳細は「Scientific Reports」オンラインに掲載されている。

20年前には見かけなかったが、現在では歯の侵食や過敏症に効果があるとする歯磨き粉が増え、市販されている。しかしFAPESPからの援助でスイスのベルン大学が行った調査では、市販の9つの練り歯磨きのいずれも、歯の侵食および象牙質過敏症の重要な要因であるエナメル質の表面損失を緩和する効果はなかった。

論文著者らは、これらの練り歯磨きは、厳密に言えば治療としてではなく、補助として使用すべきであると強調し、患者は歯科医に最善の戦略について相談するべきであるとした。「歯磨き粉は問題を完全には解決しない。歯の侵食の原因は、ブラッシング方法や食事にある。食物や飲料は口内を酸性にする」とサンパウロ大学歯学部(FO-USP)のSamira HelenaJoão-Souza博士は述べている。

João-Souza博士によると、歯科医による治療、適切な歯磨き粉の使用、および生活習慣(特に食事)3つが歯の健康維持には重要という。歯の浸食は、細菌の介入なしに酸によって引き起こされる硬質組織の慢性的損失であり、ブラッシングのような機械的作用と関連する象牙質曝露が起こる。歯の侵食と象牙質過敏症との間には密接な関連があり、前者は後者を引き起こす原因の1つであるかもしれない。

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