外食の多い人、尿中環境ホルモン濃度が1.5倍も

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2018.04.2

国際部

米国国民健康栄養調査(NHANES)2005~2014年の分析から、外食によるフタル酸エステル曝露の状況報告が3月29日、「Environment International」オンラインに掲載された。

環境ホルモンの一種、抗アンドロゲン性の「フタレート」は、男性の発達に影響を与える可能性がある生殖毒性物質である。多くの食品は、食品梱包材や調理などの過程でフタレート曝露を受けている恐れがある。今回の研究では、アメリカの一般住民を対象に、家庭で食事を摂る「内食」とレストランやファストフードなどの「外食」で、累積フタレート曝露状況を比較した。

6歳以上の1万253人を対象に、尿のスポットサンプルから得られた代謝物濃度によりフタレート曝露量を推定した。フタレートをアンドロゲン作用かく乱物質に換算し、日常摂取量(Σandrogen-disruptor、μg/ kg /日)とした。その結果、外食とアンドロゲン作用かく乱物質値に一貫した正の相関があった。青年層では、外食が多い人は内食だけの人に比べて、アンドロゲン作用かく乱物質値が55%高かった。外食を摂る場所がアンドロゲン作用かく乱物質値に与える影響度は、年齢層によって異なる。例えばカフェは、子供で15%、成人で64%(95%CI:40%、92%)、アンドロゲン作用かく乱物質値が高かった。特定の食物、特にサンドイッチ(チーズバーガーなど含む)は、外食の場合にのみアンドロゲン作用かく乱物質の高値と関連していた。

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