理美容・エステ・美容家電各社の成長戦略【6】ジンコーポレーション、国内外で出店攻勢、M&A継続

2014.01.28

特集

編集部

美容業を主体に事業展開する株式会社ジンコーポレーション(東京都渋谷区、社長高橋仁氏)は、相手の立場に立って物を考え行動する「利他の精神」を企業理念とする。事業を行なう上で、顧客の立場に立って適正価格で安心感のあるサービスを提供することを意味する。それはまた、社員(2014年1月現在3,445名)の大半を占める女性社員が能力を発揮し、活躍できる舞台作りにも通じる。2002年8月に福島県郡山市で創業以来、主力の美容業「ミュゼプラチナム」(直営、脱毛エステ)に加えて化粧品、女性特化の旅行、不動産・飲食、広告、海外事業など次々と複合事業を展開。以来、現在では、海外法人を含めて10のグループ企業を形成するまでに成長した。引き続き、スケールメリットを追求して業容の拡大を図る。そこで、美容業界の寵児に躍り出た高橋仁社長に同社の成長戦略を聞いた。

株式会社ジンコーポレーション_髙橋仁氏―まず今年の抱負から伺いたい

「私どもが提供するサービスは、全ての女性が豊かな生活を実現することに存在意義があり〟女性のために〟を標榜しながらさらに社内一丸となって強固なグループ組織を形成したいと考えています。今年は、子育て、介護、婚活など女性社員の労働環境の整備・向上に一段と力を入れ合わせて国際化への対応をさらに加速する計画です。女性の生活に根付くミュゼブランドとして大きく生まれ変わって行きたいと思っています。」

―前期(2013年8月期)のミュゼプラチナム事業とジンコーポレーション単独の売上高(実績)は

「2013年8月期のミュゼプラチナム事業実績は、国内店舗155店、海外店舗14店の計169店舗となっています。また、国内会員数は、2013年12月末で186万人、ジンコーポレーション単独の売上高は、319億円を達成しました。」

―さらにミュゼプラチナム事業のスケールメリットを追求してグループ全体の成長を図る考えですか

「熾烈な競争の中で、引き続き事業規模を追求して行く考えです。ミュゼプラチナムの直近(今年1月)の事業規模は、国内店舗数162店、海外14店の計176店となっています。現在、国内の顧客来店者数は、月間40万人にのぼっていますが脱毛サロンに特化し、顧客目線に立った質的サービスとクリーンな営業を心掛けてきたことが顧客の評価に繋り業界ナンバーワンの地位を占めるまでになったと考えています。引き続き、ミュゼプラチナムの国内出店を年間平均36店から40店のペースで攻勢をかけ業績の向上に繋げて行く考えです。3ヵ年計画(国内、期別)では、2014年8月期店舗数198店から202店、会員数240万人、グループ売上高390億円を計画。2015年8月期は、店舗数234店から242店、会員数340万人、グループ売上高470億円を見込んでいます。2016年8月期は、店舗数270店から282店、会員数460万人、グループ売上高570億円を目標としておりグループ一丸となって目標を達成したいと思っています。」

―グローバル化も加速する計画ですか

「当社は現在、香港、マレーシア、シンガポールで脱毛サロンを展開していますが今期中にトルコ、インドネシア、タイに新規進出します。また、5年後には、世界19ヵ国に進出する予定で、海外展開をさらに加速させます。進出国は、イスラム圏も含んでおりイスラム教が摂取を禁じている豚肉やアルコールなどを含まないで製造した証明書「ハラル認証」をマレーシアで取得し、原材料などの委託生産を現地で始めます。」

―企業買収(M&A)の効果と今後の買収計画は

「第1種の免許を持つ旅行会社を2011年6月に傘下に収めましたが女性専門の旅行会社として支持を受けこのほどANAの代理店になりました。旅行事業を行なうミュゼトラベル(旧ジンジントラベル、2013年9月現社名に変更)の業績は、今年3月末で30億円の売り上げ規模に達する見込みです。引き続き、旅行、IT、ソフト関連のM&Aを進めながら女性が活躍できる舞台をさらに広げて成長を図る考えです。株式公開は、全く考えていません。」

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株式会社ジンコーポレーショングループ

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