化粧品OEM・ODM各社の「ユーザーニーズに対応するわが社の事業展開」【13】 理美容器具を中国でOEM生産~エーブル エカ(下)

2014.09.4

特集

編集部

エーブル エカ株式会社は、自社開発した理美容器具の生産・販売やOEM生産は、中国2現地法人(表)が行なっている。

エーブルエカ_中国現地法人

香港有能也可貿易は、第3国への輸出やバイヤーとの取引などを主体に事業展開。上海有能也可貿易は、自社開発した理美容器具の生産と日本国内で受注したOEM生産を担っている。

同社は、中国国内に自社工場を持っていない。理美容器具の部品加工や組み立ては、全て上海を中心とした外注工場で行なっている。

「上海での理美容器具に関連した委託工場は、世界の物作りの拠点にふさわしく部品加工、組み立て工場とも無数に存在している。その中から長年、取引面で信頼関係のある工場を選定し外注している」(安川社長)。

OEMの受注から納品までの流れは(1)日本国内の取引先から商品名やロット数、条件を聞いた上で、適切な中国工場と打ち合わせ後、見積書を送付(2)商品の過去の類似サンプルを提出し商品イメージと品質を確認してもらう(3)取引先から仕様書、印刷データーなど試作に必要な情報(入稿)をもらう(4)入稿後、中国の工場と打ち合わせて最短期間で納期できるサンプルを作り校正サンプルで、取引先の最終判断を仰ぐ(5)最終の仕様確定やロット数、納期、納品条件などの詳細を打ち合わせてから、正式に発注をもらう(6)発注時に打ち合わせした最終情報を中国工場へ正確に伝達し同社の商品管理スタッフが工場と頻繁に打ち合わせと確認を行う(7)抜き取り検品を踏まえた上で、中国の港、空港から発送し納品する仕組み。

「OEM受注から納品までの期間は、理美容器具のアイテムやロットにもよるが平均約30日間。国内でのOEM生産に比べて10分の1のコストで済む」(安川社長)という。

最近では、日本国内の大手流通チェーンや量販店などからハサミセットを万単位でOEM受注するなど好調。

現在、自社開発した理美容器具の売上とOEMの売上比率は、半々の割合。業種は、商社だが美容器具に関して言えば自社開発ブランドを製造(OEM)・販売するメーカー機能を持つ。しかし、中国国内で理美容器具を1店舗展開しているものの乱売状態で価格的に採算が取れない。「それだけに国内での自社ブランドの販売とOEM生産の受注増加に賭けざるを得ない」(安川社長)状態。主要取引先の問屋に対し、引き続きカタログを頒布するなどして訴求力を図り受注増加に繋げる方針。

今後、受注の拡大と合わせて後継者難による事業承継問題をいかにクリアして行くか、焦眉の急となっている。

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エーブル エカ株式会社

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