中小企業が取り組む化粧品の新規事業【1】愛媛・宇和島市の「ウーマンズネスト」、化粧品開発とパールエステ開設促進

2015.02.4

特集

編集部

花真珠5商品3愛媛県宇和島市の企業組合「ウーマンズネスト」は、アコヤ貝の真珠層を原料とするパール化粧品「花真珠」(写真)を開発し、事業化に乗り出している。

同企業組合は、南予振興を目的とした女性グループ「まちづくりBeppin塾」の会員が中心となって2009年に市内の真珠養殖会社など民間11社で設立したもの。
同塾の会員にエステ店経営者がいたことから、料理などと並ぶ町おこしの手段としてエステ事業を考案した。

エステで使う化粧品の原料として真珠を取り出した後に無用となるアコヤガイの殻に着目し化粧品の開発を企画した。大阪市の化粧品メーカーに協力を仰ぎ、貝殻から真珠と同じ成分を持つ真珠層を削り出して粉末にし、化粧品に配合した。
現在まで商品化したのは、クレンジングジェル、フェースパック、化粧水、石鹸の4種類にのぼる。

同組合では、通信販売に加えて愛媛県内の百貨店や道後温泉街のショップ、道の駅などで販売している。また、「パールエステ」として商標登録(2009年)を行い、エステティシャンに施術法の認定試験を行うなどしてサロンの独立開業を促す取り組みも行っている。
初心者、中級者、上級者向けの養成講座と認定試験は、同組合と宇和島地域雇用創造協議会が共同で取り組んでいる。

現在、認定エステシャンがいる「パールエステ施術店」は、松山市や宇和島市など合わせて約10店にのぼる。今年は、民宿の経営者がパールエステを開設して宿泊客に施術を行う動きもありパールエステ店が徐々に増える傾向にある。

同組合では「徳川・伊達400年祭が開かれる今年3月から11月までに観光客対象のパールエステイベントを開催するなどしてパールエステ施術サービスに努め、町おこしに繋げる。また、引き続き、認定エステシャンを輩出してサロンの開設を後押ししながらパール化粧品の普及と販売増加に繋げて行きたい」としている。

お問い合わせ
企業組合 Women's Nest

#

↑