中小企業が取り組む化粧品の新規事業【6】ネオナチュラル、自然派化粧品を拡販、ネオベビー関連の化粧品開発中

2015.02.27

特集

編集部

ネオナチュラル(愛知県名古屋市)の自然派化粧品(オーガニックコスメ)が軌道に乗ってきた。同社は、設備設計会社として1960年に創業したが、福祉施設の授産製品として石鹸を作ったことをきっかけに2006年、現社名に変更。同時に、化粧品製造販売業の許可を取得し、化粧事業分野に参入した。2009年12月には、有機栽培のヘチマ純水を使った自然派化粧品事業が国の助成策「農商工連携事業」(農林などの1次産業と加工業の2次産業、販売・サービスの3次産業が連携体を組み、6次産業化として取り組む新規事業)の認定を受けたことから本格的にオーガニックコスメに傾注。現在、全国に自然派化粧品のブランドを発信し、収益の向上を図っている。

ネオナチュラル「ヒーリングローション」これまで、天然素材をそのまま生かした自然派スキンケア「ラーネオナチュラル」(ブランド名)として商品化したのは「ヒーリングローション」(写真)や日焼け止めローション、無臭の馬油配合クリーム(保湿クリーム)、美容液、オイル、保湿乳液など35品目にのぼる。また、2014年9月には、ママとベビー向けの新スキンケア「ネオベビー」を市場に投入した。

ラーネオナチュラルは、無農薬栽培の純度100%の富山産ヘチマ水や沖縄月桃をベースに和漢植物などをブレンドし、防腐剤の添加や熱処理を一切行わずに作った100%自然成分の化粧水。

富山県大島町のヘチマ生産組合と農商工連携を組んでヘチマに含まれる水の貯蔵技術や化粧品開発を行い、事業認定を受けて事業化を図った。岐阜県郡山市に自家農場「母袋有機農場」(JAS認証取得)を開設し、ハーブ類の化粧原料を栽培するなどオーガニックコスメに徹底したこだわりを見せる。

同社が商品化した自然派スキンケアの販路は、ネット通販とロフトや東急ハンズなどの店舗販売が中心。ロフトや東急ハンズを中心とした販売店舗数は、約50店舗にのぼる。自然派スキンケアの売上高は、2014年で2億円に近い数字をあげているとみられるが直近の数字は「非公開」。

同社では、自然派化粧品の知名度、訴求力向上を図るため、顧客を対象とした母袋有機農場体験ツワーを組んで体験農業を実施している。
「自然の素材から生み出されたオーガニックコスメの理解と浸透を図るためには、自前の農場を前面に押し出してPRすることが欠かせない」という。

今後、ネオベビー関連の商品をさらに充実する。そのため現在、ハンドクリームやリップ関連の化粧品を開発中で、できるだけ早く市場に投入する方針。

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株式会社ネオナチュラル

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