【連載】化粧品各社のイノベーション研究【17】マンダム② ~男性化粧品、若い層から圧倒的に支持~

2016.03.30

特集

編集部

国内の男性化粧品市場は約1200億円規模にまで成長し、ヘアスタイリング、フェイスケアは、ボディケア、スカルプケアとカテゴリーも一段と拡大している。

そうした中、マンダムは、男性グルーミング事業、女性コスメティック事業、女性コスメタリー事業、プロフェッショナルユース事業、貿易事業、その他事業など6つの戦略的事業単位に区分して、商品販売やサービスの拡大を図っている。

国内6事業を展開する中で、主力の4事業の事業概要をみると

」マンダム「ギャッビー①男性グルーミング事業は、男性用ヘアスタイリング剤やフェイス、ボディケア商品など男性の日常の身だしなみやおしゃれ全般に使用する商品群を扱うグループ企業のコア事業。
1978年7月に市場投入した男性化粧品「ギャツビー」(国内・海外=写真)や「ルシード」(国内のみ)などの代表的なブランドを中心に事業展開しており、若い層から圧倒的に支持されている

②女性コスメタリー事業は、女性の日常の身だしなみやおしゃれに関する商品群の事業展開で「ルシードエル」(国内・海外)、「ピュセル」(インドネシア、一部海外)などの代表的なブランドがある

③女性コスメティック事業は、スキンケア、メイクアップなど女性のビューティライフに彩を添える商品群を扱う。代表的ブランドとして「ビフェスタ」(国内・海外)、「ピクシー」(インドネシア、一部海外)などがある

④プロフェッショナルユース事業は、代理店50社、特約店約40社を介してヘアサロンなどで使用されるヘアカラー、パーマ剤、スタイリング剤、化粧品、美容機器の販売と施術サービスなどプロ向け事業を展開している。

こうした主要事業展開の基本姿勢は、コア事業である男性グルーミング事業の持続的な成長として最重点ブランド「ギャツビー」をスタイリングカテゴリーにおけるシェア上昇をさらに図る。また、ここへきて夏シーズンの制汗剤やボディ・フェイシャルペーパーの販売を強化中。

女性コスメティック事業については、スキンケアカテゴリーにおける積極的なマーケティング投資の実施・販売強化を図るなど、事業スピードをさらに高める考え。

女性コスメタリー事業では、2014年に販売したアルガンオイル配合のルシードエルのオイルトリートメントシリーズが好調。生活者の毛髪トレンドは今後とも続くとみて、ブランドパワーの強化を図っている。

理美容サロン向けプロフェッショナルユース事業については、代表的なブランド「フォーミュレイト」「アラントゥール」を既存品の売れ筋商品中心の絞り込みやミドル男性向け施術メニューを提供するなど、新たな取り組みによる事業の再構築を図っている。

理美容業界においては、美容サロンを利用する男性客が増加し、男性客の定着率が徐々に高まる傾向を示すなど優良な顧客として捉えられるようになってきた。

同社は、理美容サロンでのエイジングケアを目的としたミドル男性向け施術メニューとプロ向けブランドの販売で、一段と収益拡大に繋げて行く。

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