【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【6】黎明① ~化粧品素材のレイメイソルトを開発~

2016.07.28

特集

編集部

株式会社黎明(東京都中央区、社長永井裕一郎氏)は、特殊製法で精製したソルト(塩)を化粧品の原料に使って、スキンケア品を開発・販売する化粧品のベンチャー企業。

創業のきっかけは、永井社長が21歳(2003年)の時、知人から「塩を使った化粧品を販売してみないか。肌トラブルに良いそうだ」という一言が、塩配合の化粧品に関心を持ち起業する動機になった。

レイメイソルト2005年2月に法人化し、化粧品業界に新たな価値を創造するという意味を込めて社名を「黎明」と名付け、事業を本格的にスタートした。同時に、新商品の開発に力を入れ、知人の医師や薬剤師などの専門家の意見を参考にする一方、自ら培った知見を活かしながら初めて自社開発の化粧品素材「レイメイソルト」(写真)の開発に成功した。

レイメイソルトは、塩のにがり成分を特殊製法で精製し、天然由来成分を加えて配合した新素材。
全身用のマッサージソルトとフェイス用のソルトパックがある。2商品ともソルトに水を加えて攪拌して使う。2006年2月から温浴施設などで販売を始めた。

レイメイソルトの販売活動をしていく中で、「顧客に安心して使用してもらうには、商品製造から一括して自社で行うことが必要」と判断。それまで、他社の工場に依頼して作っていた商品を、自社工場で造ることを決心した。

工場建設は、山梨県の温泉施設で販売していたこともあり、山梨県富士吉田市に決めた。工場を株式会社ビッグウェーブと名付け、2006年6月に化粧品製造の許認可がおりたことからレイメイソルトの自社製造を開始した。

2005年2月に法人化して、ほぼ同時期にレイメイソルトを開発。わずか1年で工場を建設して量産体制を整えるなど事業のスピード化は、まさにベンチャーたる由縁といえる。

同社は、この工場建設を契機にレイメイソルトを使った新たな化粧品開発を加速して行く。

 

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