【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【10】ビーバイシー① ~美容室のFC展開で急成長、新たな業態店舗を銀座にオープン~

2016.08.22

特集

編集部

ビーバイシー株式会社(B-by-C・東京都中央区)は、2009年に美容室のフランチャイズチェーン(FC)「ミッショナリー」事業を展開。以降、現在までにFC店229店舗と直営店7店舗の計236(2015年12月期)店舗網を確立した。
これらのFC店に対し店舗支援としての商品企画や仕入れ計画、価格設定、販売促進などのスーパーバイジングや経営相談、及びオリジナル化粧品、美容商品の企画・開発・販売を行っている。

全国のFC美容室に対するサポート業務は、社内一番の中枢部門「メンター部門」がサロンの経営やマネジメント、エステティシャンの育成などのアドバイスを行う。メンター部門の担当者が地域エリアごとに美容室を訪問し、オーナーと面談しながら人財の定着率や店舗運営戦略などについてコンサルティングしている。
最近ではメンター担当者がサロン内で働くエステティシャンの育成についても講師として指導・助言するなど、人材育成にも力を入れている。
直営7店舗では、一人一人違う肌質や筋肉の付き方、クセ、食事、生活習慣などにあわせて完全オーダーメイドのフェイス改善方法を提供する「フェイススタジオ事業」を行っている。
FCと直営合わせたリピート率は95%に達し、延べ22万人の会員を擁する一大サロンにのし上がっている。

ここへきてこれらの美容関連事業に加えて、外食事業「淡路島カレー」の多店舗展開、病院・クリニック・診療所・歯科医院などと提携して病気一歩手前の「未病」患者に対する不調の原因特定と解決策としての生活習慣改善・ サプリメントの提案などを行うエイジングマネジメント外来の提案、また、企業向けの「オフィス保健室」を展開し、未病・半病をなくすメディカル事業などの新規ビジネスを次々と立ち上げて事業を拡大中。

ビーバイシー「フルコンセプトショップ」2015年7月には、東京銀座に同社が行うすべての事業をコンセプトにしたモデル施設「フルコンセプトショップ」を建設・オープン(写真)した。
同施設は、オーガニックカフェ、メディカル、美容院、エステの4つを併設した新しい業態の美のサポート施設。
4つのプロフェッショナルの第1ステージは、髪と頭皮のサポート。メディカルの分野と名古屋発の大人気美容室「ブランコ」のメソッドを取り入れて、ライフスタイリストが髪質までも変えて美しさの根幹を作る。
第2ステージは、肌の下にある顔の筋肉を動かすことで肌深部の血流を良くし、血色も顔印象も確実に変化させる顔筋トレーニングを行う。
第3ステージは、自分の身体に潜んでいる変調と予兆をキャッチアップする「細胞ナノスキャン・MTR」(有料)を使って、不調とその原因を類推。また、毛細血管の流れを読み取れる「B-スキャン」で、身体の調子の良し悪しを類推するメディカルチェックを提供する。
第4のサービスは、大人志向の本格的カレー「淡路島カレー」やカラフルな「ジャーサラダ」、有機野菜・無農薬の野菜で作ったスムージーなどのカフェサービスを行う。

こうした複合化した新しい業態店舗でのノウハウを蓄積して、今後の店舗運営に生かして行く方針。

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