【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【22】ノースバイオラボラトリーズ② ~4つのステップごとに化粧品開発、販路開拓が課題~

2016.10.13

特集

編集部

「メディプル」同社を代表するスキンケアブランド、「メディプルシリーズ」。同シリーズは、清、整・潤・守の4つのステップごとに商品を開発し、ステップごとに肌の要求に合わせた製品を選ぶことで、幅広い肌質に対応できるようにした。

「メディプル」シリーズは、各種ビタミン誘導体、ヒアルロン酸、マリンコラーゲン、セラミド類、機能性海藻エキスなどの機能成分を配合。また、水系製品と油系製品にラインナップを分けることで、水分・油分のバランスを個人の肌や季節の変化に応じて調節可能にしてある。

4つのステップごとに開発したメディプルシリーズ化粧品は
①肌に優しい成分で洗浄する「清める」製品として化粧石鹸やジェル状洗顔料を開発
②素肌力を引き出しキメを「整える」製品として薬用美白ローション(医薬部外品)、薬用ボディローション(同)を製品化
③保湿成分「潤す」商品として薬用保湿美容液、エイジングケア美容液を製品化
④素肌の機能を高め、肌を「守る」製品として美容オイル、保湿クリームを製品化するなど全部で12品目を開発した。

この中で、ビタミンCを高濃度に配合したスキンケアローションが注目を集めている。
従来、化粧水に高い濃度でビタミンCを配合すると、成分沈殿や変色など劣化が起こる問題があった。
しかし、同社では、10%という高濃度を他社に先駆けて添加物無しで実現し、高品質を求めるユーザニーズにいち早く応えた。
現在、メディプルシリーズの販売は、エンドユーザと直接関わりながら製品開発を行う考えから、一部の皮膚科での販売に加えて通販主体に販売している。

ベンチャー企業として今後の研究開発の道標について同社は、「近年の急速な基礎医科学の進歩によって消費者の化粧品選びも従来の使用感に依存したものから、一歩進んだ美容効果や理論を求めるものへと変化しつつあり、化粧品に求められるニーズも高度になっている。当社は医療、研究機関などとの連携を活かして効果と安全性の高いレベルで両立させる化粧品メーカーとして成長していく」と説く。

だが、事業を一段と成長軌道に乗せていくためには、化粧品の販路を含めて販売網の再構築を図ることが重要。商品の訴求力向上と合わせて新たな販路の開拓が焦眉の急といえる。

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