【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【37】アミックグループ② ~サロンに肌分析システム導入、ビジネスの相乗効果発揮~

2016.12.9

特集

編集部

「32度C」化粧品アミックグループを代表する自社開発化粧品は、スキンケア化粧品を中心とした「32℃」(化粧品名=写真)が挙げられる。ユニークな化粧品名に数字の32を付けたのは、人間の理想的な皮膚温度として32℃に保つことが理想であることから命名したもので、理想的な肌温度を保つことを狙って開発した。
現在、32℃は、スキンケア、メイクアップ、ボディ・ヘア・ハンドケア、プロモーショングッズ、オリジナルグッズなどをラインナップし、顧客の肌に合ったアイテムを提供している。また、この32℃に加えて、天然素材の持つ力を生かしたスキンケア「ビューティプラス」と、ニキビ肌、乾燥肌ケア用の化粧品「キーオブスキン」を開発し販売している。

こうした自社ブランド化粧品の中で32℃化粧品について、全国の美容・エステサロン等を通じて顧客に販売するとともに、皮膚科学研究所が開発(国際特許取得)した独自の肌分析システム「アイザック」をエステサロンが導入・駆使しながらエステサロンの顧客に対して肌の診断と分析、施術を行って化粧品の拡販に繋げている。

肌の健康診断「アイザック」カウンセリングシステムは、サロンで顧客の肌の健康度や水分と脂分のバランス・トラブルなどの問診、キメの状態などをパソコンに入力する事で、インターネットを介してその場ですぐにアドバイスシートを作成する。

アドバイスシートには、顧客の現在の肌状態とその評価及び顧客が自宅で行う肌手入れ方法、おすすめの推奨化粧品などを分かりやすく記載し、肌の悩みやトラブルに対して適格に指導・助言する。

このカウンセリングシステムは、同社とエステサロン双方にとって結果と収益が出るビジネスの相乗効果を発揮する。特に、サロンでの施術20~30%、化粧品雑貨の販売を70~80%に設定するなどして客単価のアップを図り、サロン経営の収益向上に繋げている。また、サロンへの集客を図るため、サロンに対してホームページの製作を奨励するとともにSNSに力を入れて新規の顧客の集客を図るなどの指導を奨励している。

このようにサロンへの施策を講じることで、サロンの収益向上と同社の化粧品販売の向上が図れるなど、両社にとって相乗効果は大きい。

こうしたサロンの直営店、FC店などの多店舗展開、サロンの指導・運営管理、サロンの開拓は代理店を介して実施。また、32℃化粧品の販売や技術提供は、取扱店が担当する布陣となっている。

現在、アイザックカウンセリングシステムを導入している全国のサロン数は、約285件に上る。引き続き、代理店、取扱店の募集に打って出ている。

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