【連載】RVH、美容王国にのし上がる来期の美容事業460億円規模に拡大か③

2017.03.10

特集

編集部

RVHは、2017年2月1日付けでエステサロン「たかの友梨ビューティクリニック」を展開する株式会社不二ビューティ(東京都渋谷区、代表取締役会長 たかの友梨氏)を買収し、傘下に収めた。この買収によってRVHの来期(2018年3月期)美容事業の売り上げ規模は、今期(2017年3月期)美容事業売上見込みの約300億円強から一挙に460億円程度にまで膨らむ見通し。

RVHの不二ビューティ買収は、両社間で株式譲渡契約及び株式交換契約を2016年2月1日付けで締結した。RVHは、不二ビューティの発行済み株式19万株のうち67.6%に当たる12万8600株を54億円強で取得。同時に、残り32.4%、6万1400株を株式交換により26億円で取得し、株式譲渡と株式交換を合わせた株式の総取得価額は、約80億円にのぼる。この買収によってRVHは、不二ビューティを完全子会社化した。また、105店舗にのぼるエステサロン「たかの友梨ビューティクリニック」と984名の社員は、子会社不二ビューティがそのまま引き継ぐとともに、不二ビューティの代表と役員も全員留任した。

RVHが不二ビューティを買収して傘下に収めたのは、不二ビューティが美容産業としてのみならず、オルティナブ・メディスン(代替医療)の一翼を担う健康産業として成長発展することを打ち出すなど前向きの事業を評価したこと。また、RVHは、2016年1月にジンコーポレーションの脱毛サロン「ミュゼプラチナム」を買収し、完全子会社化した。以降、現在においてRVHは、美容事業について主に20代から40代の女性客を中心に顧客獲得や施術予約機能と電子商取引機能を強化した新アプリ「ミュゼパスポート」による全国300万人の顧客基盤を活用した通販事業など美容周辺領域を強化。
こうした中、不二ビューティを傘下に収めることで、RVHグループ間における相互送客の実現や多様なサービスの展開による相乗効果が発揮できると判断して買収した。

RVHのミュゼプレミアム、不二ビューティ買収によって来期(2018年3月期)の美容事業売上規模は、今期(2017年3月期)売上見込みの約300億円強から不二ビューティの売上分160億円(2017年9月期見込)が上乗せされて460億円規模にまで膨れ上がる見通し。

それにしても電子機器業に属するRVHが、M&A攻勢で一大美容王国にのし上った。美容産業の再編が展開される中で引き続き、同社の美容事業の展開が注視される。

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