ドラッグストア各社の化粧品事業②キリン堂HD、化粧品売上高281億円、売上構成比率24.6%に

2017.08.4

特集

編集部

株式会社キリン堂ホールディングス(大阪府大阪市、HD)は、傘下の子会社株式会社キリン堂(大阪府大阪市)を中核に、ドラッグストアを全国に325店舗(2017年5月末現在、調剤薬局含まず)開設し、雑貨品、医薬品、健康食品、PB(プライベートブランド)化粧品等を小売販売している。特に、関西7府県(和歌山県除く関西地域、徳島県、石川県)でドミナント戦略による多店舗展開を進める。
こうした事業展開の中で、顧客の多様化するニーズに応えて現在、PB化粧品として「オーシェリーシリーズ」と「ダチョウ卵黄エキス」を配合した化粧品ブランド「PK=Ⅲ」を開発し、市場投入している。

スキンケアのオーシェリーシリーズは、健康から病気に向かっている状態「未病」という発想を取り入れて開発した。
同シリーズには、つばめの巣の主成分シアル酸とカラハリスイカの主成分シトルリン及び動物の皮膚・軟骨の主成分プロテオグリカンと植物成分を組み合わせたスキンケア「アインシア」やクリーム、乳液、化粧水の「プレミアム」、洗顔、日焼け止めの「スペシャル」など約10品目を市場投入している。

また、PK=Ⅲ(写真)は「ダチョウ卵黄エキス」を配合した化粧品ブランドで、UV美容液化粧下地「メラソーブUVベースセラム」など2品目を開発し2013年10月から市場投入している。
UV美容液化粧下地は、キリン堂と京都府立大学生命環境学研究科の研究グループ及び同大学関連のベンチャー企業などが共同開発した「ダチョウ卵黄抽出エキス」(特許取得原料)を安定精製する抽出技術を用いて実用化したもの。
現在、オーシェリーシリーズとPK=Ⅲは、通販と全国に325店舗開設したドラッグストアで販売している。

キリン堂HDの2017年2月期決算(連結)は、売上高が1164億円に達する。その内、PB化粧品と仕入れ化粧品を合算した化粧品の売上高は、281億3400万円にのぼる。総売上高に占めるPB化粧品と仕入れ化粧品合わせた化粧品の売上構成比率は、24.6%となっている。
同社では、PB化粧品の販売強化策として「顧客のニーズを吸い上げて商品開発を行う。また、現在のPB化粧品について顧客から納得のいく商品としてさらに訴求力の向上とリピートの蓄積を図って行く。多品種のアイテムを揃えて販売するのではなく現在のPB化粧品を育てながら安定した事業展開に取り組む方針」としている。

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