幹細胞コスメの最近のトレンドポーラ化成、理研と共同で幹細胞の皮膚再生等を研究

2017.12.14

特集

編集部

ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(神奈川県横浜市)は、理化学研究所と共同研究契約を締結(2017年3月)し、皮膚再生研究を強化してシワやタルミなどのエイジングの肌悩みを改善する新たな技術開発に取り組んでいる。
共同研究は、再生分野等の最先端研究機関である理研多細胞システム形成研究センター(CDB) 細胞外環境研究チームと共同で皮膚再生に関わる基礎研究及び技術開発に取り組む。

ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業は、グループの創業 100 周年となる 2029 年を見据えた新中期経営計画の実現に向けて、理研と共同研究契約を締結した。
研究の目的は、皮膚及び皮下組織の再生のメカニズム解明を行い、最新の遺伝子解析やイメージング技術などを用いて、皮膚の再生・制御する仕組みを解明すること。
特に、ポーラ化成工業の強みである肌科学研究分野のさらなる発展・強化を図り、エイジングの肌悩みであるシワやタルミの改善につながるような美容分野や医療関連分野等における価値の創出を目指す。
理研 CDB 細胞外環境研究チームは、細胞外環境による皮膚の発生・再生の制御機構に関して、幹細胞とその周辺環境との相互作用に着目した研究を精力的に進めている。

ポーラ化成は、2016 年 7 月にシワを改善する医薬部外品の「ポーラ リンクルショットメディカルセラム」を開発、2017 年 1 月に製造販売承認を取得して市場に投入した。
今後さらに、グループの強みである「感性溢れる独自価値の提供」を実現するため、これまで以上に幹細胞研究や化粧品への応用研究などについて外部機関との連携を図りオープンイノベーションを強化・推進する。

その研究開発の推進エンジンが、肌に関わる幹細胞の研究に基づく化粧品開発だ。幹細胞は、組織や臓器に成長する元となる細胞。表皮幹細胞なら表皮細胞を、真皮幹細胞なら線維芽細胞を増やす。
同社は「肌に関わる幹細胞を増殖させたり活性化したりすることで、肌全体を整えていくことができる」と説く。こういった幹細胞研究を基に、たるみやシワの改善を図った幹細胞コスメの商品化に繋げていく方針。
理研との共同研究の中から幹細胞研究とどのような機能を持った幹細胞コスメの開発を実現するか、成果がまたれる。

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