幹細胞コスメの最近のトレンドマンダム幹細胞研究 ~大阪大学と研究講座開設、幹細胞培養等を化粧品研究に応用~(上)

2017.12.18

特集

編集部

株式会社マンダム(大阪府大阪市)は、大阪大学と再生医療で使用する幹細胞関連技術などを化粧品へ応用するための技術開発に共同で取り組んでいる。マンダムの幹細胞研究は、大阪大学との共同研究が初のケース。
共同研究の成果として2017年6月に、汗腺の複雑な三次元構造の可視化に成功し、発汗における汗腺収縮の構造を詳細に解明するとともに、次世代型制汗剤の開発等に拍車をかけて取り組んでいる。

マンダムは、2015年6月に大阪大学との間で「先端化粧品科学共同研究講座」の設置に関する契約を締結した。同講座の設置期間は、2020年3月31日までの予定。
共同研究講座は、再生医療の幹細胞培養技術や組織再構成技術を化粧品研究へ応用し、次世代型の化粧品の創出を目指すことを目的に設置した。
共同研究の内容としてヒト皮膚および皮膚付属器官の幹細胞から、組織や器官を再生する技術を確立する。同時に、これらの医術を応用して化粧品分野における機能性評価技術の確立や機能性化粧品、医薬部外品などの育用成分の探索と新製品の開発を目指す。

同契約を締結して以降、大阪大学がマンダムから資金と中央研究所の研究員などを受け入れて共同研究に取り組んでいる。スタート当初の陣容は、大阪大学兼任教授2名、特任研究員3名、非常勤職員1名、招聘教員および共同研究員のマンダム社員5名の総勢11名でスタート。さらに、次年度以降は、大阪大学内外からの大学院生・学生の受け入れやアジアの大学等からの若手研究者・教員などの受け入れを計画している。

マンダムが共同研究講座を設置した背景には、IPS細胞などに代表される再生医療に用いられる幹細胞培養技術や組織再構成技術は、皮膚やその付属器官の再生や生体内反応、制御機構などに関する化粧品研究への応用が期待されている。
これらの技術を新しい機能を有する次世代型化粧品の創出を図ることで、ビジネスのエンジンをさらに付加するのが狙い。

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