【連載】化粧特許と知的財産権①コスメディ製薬、マイクロニードル特許取得、工業的製法確立も(中)

2019.05.9

特集

編集部

コスメディ製薬は「経皮吸収」というテーマにあらゆる角度からアプローチした結果、超微細加工技術によってヒアルロン酸やコラーゲンを剣山のような針状に結晶化させる溶解型マイクロニードル技術の開発に成功し特許を取得した。
同社は、貼るだけで高分子薬剤を直接、皮膚内に届けることができる次世代経皮伝搬システム(TTS)として「溶解型・非溶解型マイクロニードル技術」を開発し、化粧品開発にも積極的に応用し商品化した。

溶解型マイクロニードルは、次世代の経皮吸収技術で、体内へ安全で効率的に薬物や有効成分を浸透させる伝搬・伝送技術「ドラッグデリバリ-システム」(DDS)のこと。
ヒアルロン酸などの水溶性高分子からなるマイクロニードルをシート状に成形し、皮膚に貼付することで皮膚の水分で針が溶解し、薬物や成分を放出して直接、皮膚の内部に入り込み、内部で溶解・浸透する。
このため、薬剤を皮膚に塗布するよりも、はるかに効率的かつ多量の有効成分を伝達することが可能となる。

また、非溶解型(生分解性)マイクロニードルも開発した。
非溶解型マイクロニードルは、医療機器実績のあるPGAやPLAなどのポリマーからなる針に薬剤を先端部に塗布するタイプ。高価で、微量投与の糖尿病、C型肝炎やインフルエンザワクチン等に適用される。

同社がマイクロニードルを開発した背景には、従来から、金属・シリコンなどの硬い素材で形成されたマイクロニードルが皮膚を傷つけ、そこに薬剤を導入する治療法が問題視され、国際学会などで活発に議論されていた。
しかも、「皮膚内で針が折れて残ってしまう」、「接種が痛い」などの問題が多く製品化には程遠い状態にあった。
同社は、人の肌に傷をつける手法は、現実的でないとの観点から、ヒアルロン酸やコラーゲンなど皮膚内で溶ける物質で作る「溶解型マイクロニードル」という発想が生まれ、開発に繋げた。

同社は、マイクロニードル技術を医薬品よりも短期間で製品開発できる化粧品へと応用し、2008年に世界で初めて工業的製法を確立し、商品化を実現した。
剣山のように配列させたパッチ状のヒアルロン酸マイクロニードルが角質層に浸透して溶解し、そのまま肌に留まるという、次世代の化粧品パックは、発売当初より大きな反響を呼んだ

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