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(77)トキワ/上 ~カラーコスメのOEMオンライン製造サービス開始~

アイラインやマスカラ、リップ等のカラーコスメ(写真)を主体とするOEM・ODMメーカーのトキワ(東京都北区、社長日比野仁美氏)は、異分野などからカラーコスメ分野へ新規参入する企業やスタートアップ企業等を対象にカラーコスメのオンライン製造サービス「コスメイク」(COSMAKE)の新規事業展開(2020年12月)を始めた。

カラーコスメ製造のためのビジネスソリューション「コスメイク」は、専用サイト上で顧客登録後、製品の選択やサンプル依頼、注文がワンストップで完結し、わずか7ステップで自社製品を開発・製造することができる。しかも、1アイテム500個の小ロットで注文ができ、ブランドロゴデザイン受領後、最短30日で商品が完成する。

同社がこれまで10万回以上繰り返してきたコスメ製造プロセスから得た知見やノウハウを集積し、カラーコスメ製造のすべてのプロセスをシンプルにパッケージ化し、システム化させて実現した。

トキワ「カラーコスメ」

同社がカラーコスメのオンライン製造サービス「コスメイク」に乗り出したのは、カラーコスメ分野への参入障壁が高く新規参入が容易でないことによる。

カラーコスメ分野への新規参入が困難な理由として①シーズンごとにトレンドカラーが変わる⓶小ロット対応が難しく(一般的に1アイテム2000個から)企画から製品化まで時間がかかる(通常9ヶ月〜1年)③薬機法など法規の専門性が必要などの要因による。

同社は、コスメイクについて「これまで、カラーメイク製品の開発には長期間かかることが当たり前で、資金力のないスタートアップ企業などは、ビジネスを軌道にのせる前に息切れしてしまうケースも見られる。こうした中で、コスメイクを活用することで、製品開発期間を短縮化し、資金と時間、エネルギーをビジネスのブースターとなるマーケティングや販売施策に費やすことができる。また、ビジネスが軌道にのった暁には、コスメイクを卒業してフルカスタマイズ可能なオリジナル製品を開発する当社の既存製品開発へとステップアップしていってもらいたい」と、立ち上げの思いを説く。

現在、カラーコスメのOEMに関わる新規顧客登録が想定以上の件数に上っておりそのうち8割が新規参入のスタートアップ企業、2割がすでに化粧品を販売している企業で占める。中には「スキンケアだけでなくカラーメイクも展開したい」「ノベルティとしてカラーメイクを製造したいなどの要望もある」という。今後、コスメイクについて情報プラットフォームの役割を担えるよう内容を充実する方針。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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