「化粧品原料メーカー、商社の事業展開に迫る」【14】 MPCマリンプラセンタの特許6件取得~日本バリアフリー(下)

2014.05.8

特集

編集部

株式会社日本バリアフリーは、化粧原料「MPCマリンプラセンタ」の活性酸素に対する抗酸化作用や美白効果、毛髪成長促進などについてヒト、マウスでの検証を行なって実証している。

美白効果についての検証は、本物と偽物が分からないようにして試験を行なう二重盲検法による肌弾力の変化について皮膚測定機器(キュートメーター)を使って試験した。

40歳前半の女性健常者で、肌のシミや冷え性が気になる24人をモニターにしてマリンプラセンタ配合(配合量1%)の化粧品(化粧水、乳液)とマリンプラセンタを含まない化粧水、乳液を使って朝、晩の1日2回ずつ洗顔後に塗布した。その結果、マリンプラセンタ配合化粧品を2週間連続して使用すると使用前に比べて肌弾力(吸引回復率)の変化量が0.04以上改善(グラフ=縦軸は、吸引回復率を示し1.0が回復率100%を意味。横軸は、2週間での肌弾力変化量を表す)された。

(MPC)肌弾力【吸引回復率】(変化量)こうしたMPCマリンプラセンタの化粧機能についての実証は、特許取得にも反映されている。

これまで化粧原料MPCマリンプラセンタの権利化された特許取得件数は、抗アレルギー、美白など国内4件、海外2件の計6件にのぼる。6件の特許取得件数の中で、毛髪剤の国内特許も取得している。

毛髪剤の特許は、鮭卵巣膜から抽出した成分をクリーム、乳液、ヘアトニックなどの経皮投与材や化粧品に配合することを実現したもの。

こうした経皮投与剤や化粧品への配合を実現した技術的要因として鮭の卵巣膜からエキスを抽出する抽出技術に負うところが大きい。

エキスの抽出法は、鮭卵巣膜をたんぱく質分解作用の働きをする酵素「たん白質分解酵素」で分解する。分解したタンパク質の溶液を沈殿させて得た沈殿物(水溶液)を脱臭、脱色などの加熱処理を行なって濃縮し、エタノールを添加して沈殿物を加圧・ろ過して回収する。また、経皮投与材の育毛効果については、マウスを使った実験で、マウスの皮膚の色変化(皮膚が黒色は、毛髪が成長期を示す)により効果を観察した。

脱毛したマウスの背中に1日2回、鮭卵巣膜抽出エキスを塗布したところ皮膚の色が黒色に変化し、毛髪が成長期に進んだことを確認した。

同社は「化粧原料に係る申請中の特許件数は、明らかにできない」としているが引き続き知的所有権(財産権)の確立には、極めて意欲的だ。

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株式会社日本バリアフリー

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