ジャパン・ティッシュ、白斑患者を対象に自家培養表皮の治験開始

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2018.07.5

編集部

富士フイルムグループの株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリ ング(愛知県蒲郡市)は、7月3日付けでメラノサ イト(色素細胞)を保持した自家培養表皮「ACE02」(写真)の治験計画届書を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に提出した。同治験は、尋常性白斑およびまだら症といった安定期の白斑の患者を対象とするもの。
同社は「ACE02」を通じて皮膚科領域の再生医療等製品の開発に進出し、従来から取り組んでいる形成外科・整形外科領域からの事業拡大を目指す。

白斑は、皮膚に存在するメラノサイト(色素細胞)が減少し、皮膚の色が白く抜ける疾患。なかでも、後天的にメ ラノサイトが破壊されて発症する尋常性白斑や先天的な遺伝子異常により発症するまだら症があり、治療ニーズ が年々高まっている。
現在、尋常性白斑の治療は、ステロイドなどの外用薬の塗布、患部への紫外線照射などが行われている。また、それらが有効でない場合又はまだら症の治療の場合には、患者本人から採取したメラノサイトを含む皮膚組織の移植という外科的手段がとられている。しかし、既存の外科的手段では、採取できる皮膚組織の面積が小さいため、一度の手術で広範囲を均一に治療することが難しいといった課題がある。

「ACE02」は、患者本人の皮膚組織を採取し、メラノサイトを保持したまま大面積のシート状に培養・作製できるため「ACE02」を用いた治療は、白斑患部への移植による色素再生の可能性が大きい。
当面、治験は、山形大学医学部附属病院、名古屋市立大学病院など全7施設にて治験を実施し、白斑に対する知見 を蓄積していく予定。

参考リンク
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリ ング

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