総医研HD、2018年6月期通期は化粧品事業が好調

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2018.08.21

編集部

大阪大学発バイオベンチャーの株式会社総医研ホールディングス(大阪府豊中市)は21日、都内で2018年6月期通期の決算説明会を開き、売上高が前期比31.5%増の54億5500万円、当期純利益が同6.1%増の1億9700万円となったと発表した。8期連続の増収達成で、化粧品事業の増益などが寄与した。

セグメント別の業績を見ると、化粧品事業の売上高は前期比22.0%増の16億6800万円となった。通信販売部門の売上高は減少傾向が続いているものの、卸売部門のヒット商品である『PHマッサージゲルPro.』の販売が堅調に推移し、これが『モイストクリームマスクPro.』などの他の商品にも波及。また、中国の越境EC向け商品の販売が伸びた。

特に越境EC向けについては、「6月、7月と過去最高の受注高が続いており、8月も更新する見通し」(代表取締役社長の石神賢太郎氏)と好調を呈しており、この一部の売上計上が次期にずれ込んだことを明らかにした。

今後についても、『PHマッサージゲルPro.』と『モイストクリームマスクPro.』は「それぞれ月5万個ずつの出荷ニーズを見込んでいる」(石神氏)。これらが好調な要因として、中国側のパートナー企業によるSNSを活用した営業戦略が功を奏しているとの見方を示した。

一方、国内通信販売の不振に対する対応としては、これまで「50代女性向けで1万円の価格帯」(石神氏)が多かったラインナップを見直し、今年5月から20~30代向けの比較的安価なオールインワンジェル『薬用ホワイトニングプラジェリープラスセット』の販売を開始。若い世代の取り込みに動いている。

2019年6月期通期の売上高は前期比22.8%増の67億円、当期純利益は同76.8%増の3億5000万円を見込む。このうち、化粧品事業の売上高は前期比25.9%増の21億円と、「固めの数字を設定しており、まだ増収増益が見込める」(石神氏)との自信を示した。これも2018年12月末の越境EC税制改革の動き次第だが、「また1年延長されるのではないか」(同氏)と見ており、特に化粧品については優遇的な措置が取られる可能性があるとの情報もあるという。

参考リンク
株式会社総医研ホールディングス

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