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米で承認、欧州では非承認の肥満治療薬の安全性は?

米国では承認され、ヨーロッパでは承認されなかった2つの肥満治療薬についての論説が22日、国際的評価の高い医学ジャーナルの「The BMJ (British Medical Journal) 」誌オンライン版に掲載された。

米国食品医薬品局(FDA)が承認した2種の肥満治療薬への疑問を投じたのは、米医薬品監視団体 Public Citizen 創始者のSidney Wolfe博士。

対象の肥満治療薬は、5月に米国で承認されたエーザイの「Belviq」と、7月に承認されたVivus社の「Qsymia」で、食事療法や運動療法では減量できなかった、BMI30以上の人に対して処方されている欧州では、肥満治療薬(いわゆるダイエット・ドラッグ)は効果がある一方で副作用も大きいため、メリットとリスクを比べるとリスクのほうが高いと欧州医薬品庁(EMA)は認識しており、この2つの肥満治療薬には認可を与えていない。薬剤認可をめぐる、FDAとEMAの判断の相違は他の薬剤でも過去見られたもので、Wolfe博士は「米国人は危険にさらされている」と懸念している。今回の肥満治療薬承認の根拠となった臨床試験では、減量効果のほか、心臓弁の損傷が多く見られ、肥満治療薬による潜在的な心臓へのリスクを示す「十分な証拠」であったと博士は考えている。

欧米どちらの判断が正しいか。承認後も研究者らによる論争は続きそうだ。

日本では、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会が同22日、武田薬品の肥満症治療薬「オブリーン錠」(一般名:セチリスタット)の承認を了承した。肥満治療薬では約20年ぶりの承認。適応は肥満症だが、2型糖尿病または脂質異常を有し、食事療法・運動療法を行ってもBMIが25以上の場合に限られる。欧米では同じリパーゼ阻害薬のオルリスタットが、一般用医薬品のOTC薬としてすでに市販されている。

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