本記事では本誌LNEから、美容の本場フランスの革新的なサロン事例をご紹介します。
ジロンド県にある「2 en 1 institut」は、エステティックとヘアデザインを融合させた独自のポジショニングで成功を収めています。オーナーのCléa Dubos(クレア・デュボス)氏は、最新のスリミング技術『icoone』や、髪と顔を同時にケアする革新的な『Hair Spa』を導入。一度の来店で全身の美が完結する高い利便性と、ホリスティックな癒やしを両立させています。技術革新と伝統的な手技を調和させ、男性客やリピーターを惹きつける彼女の経営戦略を詳説。サロン経営のヒントを探ります。
Franck Gougeon 著
美容業界における独自のポジショニング:エステ×ヘアの融合

オーナーのCléa Dubos(クレア・デュボス)氏(美容サロン『2 en 1 institut』オーナー)
Cléa Dubos氏が提案する、『2 en 1 institu』」の革新的なコンセプト
ジロンド県 サン=メダール=アン=ジャルにて、Cléa Dubos 氏は、美容とヘアデザインの術を融合させた『2 en 1 institut(ツー・イン・ワン・アンスティチュ)』を創設しました。
オープンから間もなく7年を迎えますが、彼女はこの場所を、マグダの静かな住宅街における「至福の安らぎの島」として進化させ続けてきました。
キャリア構築と専門トレーニング:多角的な専門知識がビジネスの基盤に
Cléa Dubos 氏は、非常に意欲的なキャリアを歩んできました。10年前に美容のCAP(職業適性証)および Bac professionnel(職業バカロレア)を取得した後、複数の専門トレーニングを通じて絶えずスキルを磨き続けてきました。
「外部講習への参加を推奨してくれる学校で学べたのは幸運でした。最大限のスキルを習得するために、数多くのトレーニングを重ねてきました」と彼女は語ります。
特にマッサージ、リラクゼーションケア、Allcare社の 『icoone』(イコーン)といった最新テクノロジーを用いたスリミング技術において、その専門性を深めてきました。 こうした道のりが、彼女の堅実かつ多角的な専門知識の構築につながっています。
こうして彼女は、自身の情熱である美容とウェルビーイングを形にするため、約7年前に美容とヘアデザインを兼ね備えたサロンをオープンさせました。
なぜ「エステティックとヘアデザイン」の組み合わせが補完的なのか?
サロンを開設した際、彼女はすべてが容易に進むわけではなく、顧客基盤を構築するには時間が必要であることを十分に認識していました。 一方で、ヘアサロンは比較的早く顧客が定着することも理解していました。 そのため、あるヘアスタイリストが物件を探していると知った際、彼女は共同で働くことを提案しました。ヘアデザインとエステティックは、彼女にとって非常に補完的な関係にあると考えていたからです。
彼女の不変の信条は、質の高い施術を提供することに加え、顧客一人ひとりのニーズに適したサービスを常に追求することです。 「私の目標は、自分の技術と献身的な姿勢をもって、サロンの成功に積極的に貢献することです」と彼女は述べています。
新規顧客を惹きつけるメニュー開発と最新テクノロジーの導入

ビジネスを拡大させた革新的メニュー『Hair Spa』の威力
オープン以来、サロンは大きな進化を遂げてきました。「当初は基本的なエステティック・トリートメントが中心でしたが、すぐにスキルの幅を広げたいと考えるようになりました。 ヘアケアとリラクゼーションを融合させた『Hair Spa』や、『icoone』のような最新のスリミング・テクノロジーなど、数多くのトレーニングを積んできました」と彼女は振り返ります。
これらの高度な専門トレーニングにより、提供するメニューの多様化が可能となり、それがサロンの成長に大きく寄与することとなりました。
フェイシャルとヘアケアの融合がもたらす「トータルな美容体験」
新たな施術の導入による最も顕著な進化の一つとして、Cléa Dubos 氏は『Hair Spa』を挙げます。 この施術は、3つのリチュアルを通じて深い心地よさとリラクゼーションをもたらすもので、身体と精神の双方を解きほぐすだけでなく、髪と顔へのトータルなケアを提供します。
「この革新的なメニューにより、頭皮と髪の健康に特化した独自のケアを提供できるようになり、ビジネスを拡大することができました。 その成功は、私たちのメニューラインナップを豊かにしただけでなく、多くの新規顧客を惹きつけ、客層の拡大と多様化に貢献しました」と彼女は語ります。
こうした進化により、当サロンは業界のベンチマークとなり、「常に最新のテクノロジーとウェルビーイングのトレンドの最先端を走っています」と Cléa Dubos 氏は胸を張ります。
この進歩に伴い、彼女はヘア部門を担当するパートナーの Laura 氏という協力者を得ることができました。現在は、Cléa Dubos 氏が美容部門と経営管理を担当し、Laura 氏がヘア部門を担当しています。
当サロンの独創性は、エステティック、ヘアデザイン、スリミングの融合にあります。彼女は続けます。「『Hair Spa』という施術は、エステティックとヘアデザインの融合を完璧に体現しています。 髪と顔の美しさに同時に働きかけることで、完全なリラクゼーション体験を提供します。 各部位には専用の製品が使用され、目に見える結果と深い安らぎを保証します。 このトリートメントは、顔に輝きとケアをもたらすエステティックの側面を際立たせると同時に、髪の美しさを引き立て、全身の美しさを実現します。 これはヘアケアと美容が融合した至福のひとときであり、私のサロンの精神を完璧に反映しています」。
最新スリミング技術『icoone』によるホリスティックなアプローチ
『Hair Spa』に加えて、当サロンでは icooneを用いた揉み出し法のセッションによる、高度なスリミング・テクノロジーを提供しています。
「私たちのサロンを真にユニークにしているのは、ヘアデザイン、エステティック、スリミングを同一の空間で融合させる能力であり、これにより顧客にホリスティックで完全な体験を提供できる点です」と Cléa Dubos 氏は説明します。
顧客満足度を最大化する「CX(顧客体験)」と集客の相乗効果

集客の鍵を握る「タイムパフォーマンス」:一度の来店で全てが完結する利便性
彼女によれば、このテクノロジーと『Hair Spa』の組み合わせこそが、サロンが順順に機能している要因です。 ヘアデザインと美容を組み合わせた「2-in-1」コンセプトにより、顧客は一度の来店ですべての施術を受けることができ、非常に実用的で大幅な時間の節約になります。
さらに、Cléa Dubos 氏は、診断から製品販売に至るまで、顧客に対して透明性を保つことを徹底しています。
「温かいお出迎えが重要な役割を果たします。到着した瞬間からお客様がリラックスし、大切にされていると感じていただけるようにしています」と彼女は述べます。周知の通り、最初のコンタクトは、その後の関係構築において決定的な要素となるからです。
高いリピート率を生む「自宅のような安らぎ」と信頼関係の構築
実際、サロンの顧客は定着率が高く、「まるで自宅にいるように感じてくださっています」と Cléa Dubos 氏は言います。彼女は、各顧客がリラックスして施術体験を存分に楽しめるよう、温かく迎え入れる雰囲気作りを最優先にしています。
「これにより信頼関係が育まれ、定期的な再訪につながっています。お客様は、ここで自分に合わせた質の高いサービスが受けられると分かっているからです」と彼女は強調します。
サロンがオープンして以来、通い続けている Camille 氏もその一人です。 保険会社の損害管理担当者である現在26歳の彼女は、自身がずっと暮らしている Magudas 地区にサロンができると知ったとき、非常に喜んだといいます。
「以前は脱毛などの日常的なケアでよく通っていました。 Cléa Dubos 氏はとても物腰が柔らかく、非常に熱心に話を聞いてくれるので、とてもリラックスできます。他では必ずしもそうとは限りません。 彼女のところでは、自分が特別な存在であるように感じられます。だからこそ、今ではストレスを解消するために、リラクゼーションの時間を自分にプレゼントするのが楽しみになっています。 彼女が提案してくれる 『icoone』や『Hair Spa』といった新しい施術はすべて試しており、その結果にも満足しています」と語ります。
男性顧客が20%に増加:ヘアサロン併設によるターゲット層の拡大
この10年間で、男性顧客も絶えず増加しています。 Cléa Dubos 氏の推定では、現在、顧客全体の約20%を男性が占めています。
「10年前、私がキャリアをスタートさせ研修に行っていた頃は、一部の男性客が下心を持って脱毛やマッサージを受けに来ることがあり、不穏な空気もありました。 しかし、今は違います」と彼女は説明し、現在は多くの男性が脱毛を目的に来店していると付け加えます。
また、ヘアサロンが併設されていることもプラスに働いていると彼女は考えています。「ヘアサロンのお客様が美容ケアの存在を知り、試してみようと思ってくださるのです」。
この点において、『Hair Spa』のメニューでは
- ヘアデザイン
- 頭部マッサージ
- エステティック・トリートメント
を組み合わせることができるようになっています。
美容従事者が守るべき「基礎技術」と「デジタルの活用」
最新技術と「美容の魂」である手技(プロトコル)の調和
見ての通り、「2 en 1 institut」において最新テクノロジーは非常に重要な位置を占めています。
「最新技術のおかげで、私たちの仕事にバリエーションを持たせ、新規顧客を獲得することができます」と語る一方で、Cléa Dubos 氏はエステティックの基礎技術に対しても非常に忠実です。
純粋な美容トリートメントの領域においても、トレーニングは不可欠です。 彼女はその重要性を深く理解しており、必ずしも新しいマシンを導入せずとも、毎年新しいプロトコル(施術工程)の講習を受けています。 なぜなら、「手」こそが美容の魂であり、マシンを操作する際も、顧客の顔や体に触れる際も、手が最大の武器となるからです。
SNSと顧客の声から探る、サロンを活性化させるトレンドの取り入れ方
Cléa Dubos 氏は、サロンの進化のためのアイデアを主に SNS から得ていますが、新しさを求める顧客との会話や、顧客が周囲で耳にする情報からもヒントを得ています。
「サロンを活性化させるために、常に最新のテクノロジーを取り入れるよう努めています。 それによって常に新規顧客を惹きつけ、長年通ってくださるお客様の満足度も高めていきたいと考えています」と、このプロフェッショナルは語ります。
予約プラットフォームの口コミに見るプロフェッショナリズムの重要性
29歳の Julien 氏は大手企業の営業職で、数年前から定期的にこのサロンに通っています。 SNS や予約プラットフォーム上の口コミを重視する彼は、予約サイト「Planity」でのこのサロンの高評価に注目しました。
「最初は脱毛のために行きました。特に期待はしていなかったのですが、Cléa Dubos 氏と Laura 氏のプロフェッショナリズム、常に的確なアドバイス、製品の質、反映にとって不可欠な要素である『時間の正確さ』に魅了されました」と彼は語ります。
こうして Julien 氏は非常に熱心な常連客となり、マッサージやフェイシャルケアを受け、『Hair Spa』も存分に活用しています。
「ヘアカットの後に美容トリートメントを続けられるのは非常に合理的だと思います。時にはサロンで2、3時間を過ごすこともあります」と彼は言います。
美容ビジネスの未来展望:多様化するニーズに応える「一人ひとりに寄り添ったパーソナライズケア」
Cléa Dubos 氏は、美容業界が今後どのように進化していくかについて、明確なビジョンを持っています。
彼女はこう説明します。「美容は常に進化し続ける分野であり、ますます多様化する顧客のニーズや期待に応えるために発展し続けるでしょう。 新しい技術や、より一人ひとりに寄り添ったアプローチにより、美容の未来は明るく、さらなる満足感を提供できるようになるはずです。 美容ケアとリラクゼーションを融合させ、お客様一人ひとりに合わせた包括的な体験を提供する『グローバル・ウェルビーイング(全体的な健やかさ)』に重点が置かれるようになると考えています」。
持続的な成功を収めるための3つのモットー:シンプル・誠実・プロフェッショナリズム
彼女は顧客関係についても鋭い洞察を持っています。
彼女の主なモットーは
- 「シンプル」
- 「誠実」
- 「プロフェッショナリズム」
です。 また、顧客の期待に常に答え、十分に満足していただくためには、最新の技術やトレンドについて常に学び、継続的にトレーニングを受けることが不可欠であると彼女は強調します。
情熱が唯一無二の体験を生む:同業プロフェッショナルへのメッセージ
彼女はこの美容への情熱を共有したいと考えており、同業のプロフェッショナルたちに向けて、この仕事は情熱を持って取り組むべきものだと伝えたいといいます。
「この情熱こそが、私たちを成長させ、お客様に唯一無二の体験を提供することを可能にします。 また、お客様一人ひとりは異なり、特有のニーズを持っているため、常に耳を傾けることが必要です。 注意深く、そして思いやりを持って接することで、顧客の定着につながるだけでなく、それぞれの施術に真の付加価値をもたらすことができるのです。
ありのままの誠実さを保ち、常に改善を求める姿勢を持ち続けることで、お客様との間に信頼関係を築き、長期的な成功を収めることができると考えています。」。
