ホソカワミクロン、ニキビ対応の新化粧品開発に取り組む

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2015.01.23

編集部

ホソカワミクロン、PLGAナノ粒子ホソカワミクロン株式会社(大阪府枚方市)は、ニキビ対応の化粧品開発に取り組んでいる。必要な薬物を生体適合性高分子「PLGA・乳酸グリコール酸共重合体」(基材)のポリマーナノ粒子(平均160~200ナノ㍍=写真)へ封入して伝搬(ドラッグデリバリーッステム=DDS)し、角質層や毛穴への浸透性を図ったニキビ対応化粧品の開発を実現しようというもの。

ニキビの発症は、アクネ菌や男性ホルモンなど複数の原因が重なり合って生じるが、その作用点はいずれの場合も毛穴内部に存在する。このため、有効成分を毛穴の内部へ送達することが重要となる。

ニキビ原因に対する有効なアプローチについて同社は「有効成分が持続的に作用する必要がある。毛穴への浸透性と封入成分の徐放性に優れたPLGAナノ粒子は、好適な素材といえる」と強調する。

同社の製薬・美容科学研究センターでは、すでに大学との共同研究で、抗アクネ菌成分を封入したPLGAナノ粒子を用いてニキビの抑制作用を検証した。試験はハーフフェイス法を用いて実施し、右顔の「アクネ菌殺菌成分封入PLGAナノ粒子(成分濃度0.001%)と左顔の「アクネ菌殺菌成分単体(成分濃度0.2%)のサンプルを1 日2 回洗顔後に塗布した。その結果、成分単体の場合、ニキビの状態に改善傾向は見られなかった。しかし、PLGAナノ粒子を用いた場合では、200 分の1の殺菌成分濃度にも拘らずニキビが沈静化し、新たなニキビの抑制効果も確認されるなど、PLGAナノ粒子のニキビへの有効性を明らかにしている。

しかし、ユーザーの効能・効果を満足させる機能性化粧品を開発するためには、有効成分を毛包内部に確実に届け持続させる機構が不可欠。
同社は、PLGAナノ粒子のユニークな特徴である「毛穴ルート」による薬物の浸透促進性と毛穴内部での持続効果を用いた「抗ニキビPLGAナノ粒子」の開発を進め、科学的根拠に基づく実証を積み重ねながらできるだけ早い時期にニキビ対応の化粧品開発を実現する方針。

参考リンク
ホソカワミクロン株式会社

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