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【15】スクロール子会社・豆腐の盛田屋社長鶴見知久氏に化粧品事業を聞く(下)

海外旅行者の爆買い取り込む、中期22億円の売り上げ目標

スクロール_鶴見知久通販大手のスクロールは、中期事業計画に化粧品、健康食品などの健粧事業に力を入れて取り組むことを明記し、経営の重要な戦略に位置付けている。その化粧品事業の戦略上の中軸を担うのが2012年3月、買収によりスクロールの傘下に入った子会社「豆腐の盛田屋」(福岡県)である。そこで、豆腐の盛田屋の鶴見知久社長(写真=兼スクロール執行役員・ダイレクト事業本部通販H&B統括部長)に化粧品事業の展開について聞いた。

―今年3月でスクロール傘下になって満3年が経ちました。現在の主たる事業から伺いたい

「化粧品と健康食品の健粧品事業を展開しています。生協事業として化粧品「豆花水」の展開。また、豆腐の盛田屋独自の展開として豆乳スキンケアやしゃくなげ花酵母豆乳せっけん、新規に保湿成分を配合したしゃくなげ花酵母エキス、豆乳ヨーグルトパック玉の輿の販促活動及び当社子会社のローヤルゼリー拡販などに取り組んでいます。健粧品のブランド数は、自然生活シリーズなど3ブランド合わせて40品目にのぼっています」

―同社独自の展開としてどのような商品が販売好調ですか

「今年5月で市場投入10年になるヨーグルトパックがこれまで累計販売が120万個に達しました。お風呂に入りながら5分でパックできる手軽さが受けています。また、薬用ドクダミ、赤大豆、シャクナゲ花酵母などの豆乳石鹸シリーズも累計250万個販売するなど好調です。スクロールの傘下に入ったとはいえ特別、顧客の購買力に変化は見られません」

―通販化粧品市場をどのように評価・分析していますか

「化粧品市場は、制度品、一般品、訪販品などチャンネル別に分類される中で通販は、一番勢いがある流通チャネル。異業種から通販化粧品チャンネルへの参入が顕著で、競争は激しさを増している。特に、スマホ、モバイルの普及で、商品を買い求めるユーザー層が増えていることから大手、中小企業を問わずネット通販に参入が相次ぐケースが目立つ。しかも、通販化粧品市場の伸びる余地は大きく引き続き伸長する可能性が高いと見ています」

―そうした中でどのような販売強化策を講じていく考えですか

「当社は現在、通販と合わせてバラエティショップやドラッグストア向けに卸販売しています。店頭販売での収益を向上させていくため、海外旅行者の爆買いに視点を当てて旅行者の取り込みをさらに強化していく考えです。中期的には22億円の売り上げ目標を立てています。グループ力を結集して目標を達成していきたいと考えています」

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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