化粧品、健康食品、ファッションなどのカタログ通販事業を行うイマージュホールディングス（HD）は、ファッション通販部門をカタログ通販大手のセシールに譲渡した。譲渡は、今年9月を予定。表向き譲渡とはいえ、セシールがイマージュのファッション事業に限定した事実上の商権買収。イマージュは、化粧品と健康食品については、子会社のアイムで従来通り継続して通販事業を行う。

セシールがイマージュとファッション通販部門の譲渡契約を交わしたのは、若年層を中心にしたイマージュブランドを取り込むことで、20代中心の女性顧客を新規に獲得し、ファッション通販事業の業容拡大に繋げる狙い。企業そのものを買い取る企業買収ではなくファッション通販事業に特化した商権買収が特徴。イマージュは、業績不振から2011年1月に役員陣と投資ファンドのTKMホールディングス（みずほ銀行系列）が共同でMBO（マネジメントバイアウト・役員が参加した買収）を行った。しかし、カタログ通販市場の鈍化で、業績の改善が図れず今度のファッション通販事業の譲渡に至った。譲渡は、イマージュがセシールに要請したもの。
今度のファッション通販事業の譲渡でイマージュは、子会社のアイムを中心に化粧品、健康食品の通販事業に特化した事業展開を行う。

同社は、将来、再上場を目指すとしているが成長のエンジンを担う事業がない状況で業績がどの程度、改善するか、未知数だ。イマージュは、2011年5月上場廃止となった。