北海道、東北、北陸など6地域で化粧品の売上が堅調

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2017.10.13

編集部

日本銀行がこのほど公表した「地域経済報告–さくらレポート」によると、近畿、中国、四国を除く6地域(北海道、東北、北陸、関東甲信越、東海、九州・沖縄)において、いずれも化粧品の販売が前年を上回っていることがわかった。

さくらレポートは、支店等地域経済担当部署からの報告を集約したもの。各地域の景気を総括すると、6地域(北陸、関東甲信越、東海、近畿、中国、九州・沖縄)で、「拡大している」、「緩やかに拡大している」としているほか、3地域(北海道、東北、四国)では、「緩やかな回復を続けている」等としている。

これらの背景には、海外経済の緩やかな成長に伴い、輸出が増加基調にある中で、労働需給が着実に引き締まりを続け、個人消費の底堅さが増しているなど、所得から支出への前向きな循環が強まっていることなどが挙げられるとしている。

北海道地域を見ると、札幌の百貨店において「SNS映えを意識する動きから、高額化粧品を求める20~30歳代の若い女性客が多くみられている」。さらに、新千歳空港の発着枠が拡大したことにより、インバウンド客が増加。「特にLCCの新規就航もあり、以前よりも低い年齢層の客が増加し、化粧品の販売増にも寄与している」という。

東北地域については、仙台の百貨店において、「天候に左右されないブランド時計や宝飾品等の高額商品、化粧品等の販売は前年を上回って推移」。北陸地域(金沢の小売り店)を見ると、「消費者はティッシュ等の日用品は少しでも安い商品を志向する一方、化粧品等のこだわりのある商品は高単価な商品を買い求める傾向がある」という。

関東甲信越地域(横浜、松本の百貨店)においても、「インバウンド客に加えて国内客も増加しており、高額品や化粧品の販売が好調」。東海地域では、名古屋の百貨店において、「訪日外国人の購買意欲の回復に伴い、免税品売上高が前年を大きく上回っており、化粧品などの消耗品を中心に件数・客単価ともはっきりと増加」している。

九州・沖縄地域においても、高額品や化粧品が百貨店の売上を支える一つとなっているほか、スーパーも「化粧品が堅調に推移」していることが売上につながっている。

このように、化粧品は百貨店を中心に堅調な売り上げが続く中、インバウンド需要も引き続き化粧品の売上増に寄与している現状が浮き彫りになった。

参考リンク
日本銀行

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