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⑰シーズ・HDの会社研究 ~化粧品事業、海外展開を強化~(中)

シーズ・HDの化粧品事業であるドクターシーラボ事業は、スキンケア化粧品を中心に低刺激化粧品からアンチエイジングをコンセプトとした高機能化化粧品まで3つのブランド(ドクターシーラボ、ラボラボ、ジェノマー)を展開し、肌の悩みに対応した商品を提供している。

ドクターシーラボ事業は、販路別に4チャンネルで事業を展開している。
通信販売は、コールセンターを中心にウェブ、ハガキ、FAX等での注文を受け付けるなど「通販なのに顔の見える対応」を実践、顧客のあらゆるニーズを的確に把握して楽しく満足していただけるショッピングを提供している。
ドラッグストアやバラエティショップ、調剤薬局、化粧品専門店、ショッピングセンター内にドクターシーラボコーナーを設けるなど、卸売販売を展開している。卸売販売は、顧客に対し、商品を手軽に手にとって購入する機会を提供するなど顧客から支持されている。
直営店および有名百貨店・ショッピングセンター内にドクターシーラボコーナーを展開し対面型店舗販売を行っている。専門教育を受けたビューティカウンセラーによる対面カウンセリングを重視し、徹底した「お客様目線」で肌の悩みに応えるなど最適なスキンケアを提案している。

同社の最近のトピックスな動きとして注目されるのが、海外事業に関わる米ジョンソン・エンド・ジョンソンのグループ企業2社との資本業務提携(2017年1月)である。化粧品「ドクターシーラボ」のブランドをグローバルブランドに成長させるため資本業務提携に踏み切った。
ジョンソン・エンド・ジョンソングループは、すでに中国のアリババグループが運営する仮想モール「天猫国際(Tモールグローバル)」に出店しドクターシーラボの販売を始めている。
資本業務提携は、ジョンソン・エンド・ジョンソングループ企業の販売額に対して、シーズHDが一定のロイヤリティ収入を受け取る仕組み。
ジョンソン・エンド・ジョンソングループ企業は、引き続き、一定の広告宣伝費を投入しながら実店舗展開も並行して強化し、「中国国内でのドクターシーラボのブランド認知度をさらに高めて行く考え」。また、台湾、香港、北米などでもドクターシーラボの認知度アップを展開するなど、今後、アジア圏を中心に認知度アップによる海外事業を一段と強化していく方針。

「医療」と「エステ」を融合した結果重視のメディカルエステ事業の展開は、子会社シーズ・ラボが行っている。シーズ・ラボは、リラクゼーションに加えて結果を出すエステとして皮膚医学理論に基づく技術を開発し実践。店舗数の拡大や化粧品事業との協業を強化することで、商品販売にも力を入れている。

図にシーズHDの化粧品、エステ・サロン事業に関わる事業系統図を示す。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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